新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『女の子が完全なる恋愛にときめかない3つの理由』考察

う~ん、なんかよく分からない作品だった。でも、決して面白くないわけではない。生徒会の恋愛利権を侵したために部活を追われた主人公・神崎は、雑用係の夕凪とともに、亜衣が代表を務める恋愛コンサルタントサークルを手伝うことになる。生徒の恋愛をサポートしたり、恋人を探している者が集うSNSを運営して金を巻き上げようとしたり、それに失敗して地下監獄に入れられたり、AIと恋愛して修羅場を経験したりと、場面は目まぐるしく変わっていくが、終始淡々とした文章が続く。すごく不思議な作品だ。

一見すると、一つ一つのエピソードには繋がりがないように感じられる。しかし、この作品で描かれていたのは、「愛」というものの価値が徹底的に揺さぶられている様だったように思うのだ。作中において、愛は市場で売買される商品に過ぎない。愛も、その他の多くの物やサービスと同じように、人が時間とお金をかけて人工的に作り出すことができる。それも、侮蔑や嘲弄といった、愛とは似ても似つかない感情の中から、まるで錬金術のように生み出すことができる。自動販売機のような人工物の中にすら、愛は芽生える。そのような愛にまつわる光景は、カメラによっていつでもどこでも視聴可能であり、学園内でエンターテインメントとして消費されている。

これはまさに、現代社会における「愛」の諸相と全く同じではないか。出会い系サイトやSNSやその他の様々なシステムにおいて、実際に愛は売買されている。芸能人の結婚・離婚・不倫といったニュースは、テレビやネットを通じて世界中に拡散していく。そして、実際にAIに恋をしている人間も存在する。本来は聖なるものである(と皆が思いたがっている)「愛」というものは、この資本主義社会の中ではビジネスの対象、絶え間なく生産・消費される商品に過ぎないのだ。

という風な作品理解の仕方は、ちょっと考え過ぎだろうか。でも、ここまで考えて作られた作品だとしたら凄いなあ。

科学技術関連で最近気になった記事など(その1)

科学の「再現性」が危機に瀕している

科学の「再現性」が危機に瀕している - GIGAZINE
脳に関する研究結果に誤りの可能性? fMRIのソフトウェアにバグを発見 ─欠陥はすでに修正も残る不安 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

大学とかで研究に関わってる人なら身を持って感じていると思いますが、やはり、in vitroからin vivoへ、アナログ計器からコンピュータを用いた分析手法へと、系が複雑化するに従って再現性をとることが難しくなっていく傾向というのは確実に存在しますよね。

科学と再現性という話題で言えば、STAP細胞の件が一時期大きな騒動になりましたが、あれは結局、論文不正のやり方があまりに杜撰だったし、大々的に発表が行われて社会的インパクトが極めて大きかったため、すぐに問題点が明るみに出たわけです。しかし、それほど注目されない(他の研究者が再現実験をしようと思わない)論文であったり、より巧妙に不正が行われていたりした場合には、たぶん不正を見抜くことはかなり難しいのではないでしょうか。というわけで、STAP細胞論文ほど酷い例はそうそうないにしろ、再現できない論文っていうのはそこら中に転がっていると思いますね。

カマキリの交尾後の共食い

カマキリの交尾後の共食い、卵の栄養に 視覚的に確認 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

カマキリのオスが交尾後にメスに食べられることによって、栄養が卵に行って子孫を残しやすくなることが確認された、という内容の記事。私が注目したのは、この記事の最後にある「自然界では、雄のカマキリが交尾の際に雌によって捕食される確率は約13~28%」という記述。100%ではないというのがまた面白いですよね。

卵を産むために多くの時間とエネルギーを消費するメスとは異なり、オスの場合は比較的簡単に精子を作れるので、なるべく多くのメスと交尾した方が子孫をより多く残せそうな気がします。しかし、栄養不足によってメスの体内で卵があまり生産されないのだとしたら、かえって子孫の数は減少してしまうかもしれません。なので、交尾する回数は減ってしまうけれども、確実に子孫を残すためにメスに食べられるという選択をするケースも考えられるわけですね。野性のカマキリでは、食べられない・食べられるの両方が見られるということなので、やはりどちらの戦略ともそれなりの利点(と欠点)があって、進化の過程で自然淘汰されることなく今日まで共存し続けているということなのでしょう。

あるいは、若くて体力のあるオスは交尾の後に逃げて他のメスとまた交尾をするけれども、もう寿命が近づいてるオスは食べられることで今ここにいるメスに全てを託すという選択をするのかもしれません。

ウィルスも免疫系を持っている!

巨大ウイルスにもCRISPR様の「免疫系」が! | ネイチャー・ジャパン

CRISPRっていうのは以前の記事でも書きましたが、近年注目されている遺伝子改変ツールの名称です。これは元々、細菌が持っている免疫システムを利用した技術です。このCRISPRに似た免疫系がミミウイルスでも見つかったというのが、この記事の内容です。このミミウイルスというのは、生物学的にはウイルスに分類されるのですが、遺伝子を980個も持っていて、一般に「巨大ウイルス」と言われているものですので、こういった免疫系を持っていても何ら不思議ではないと思います。

哲学的な言葉を使えば、免疫とは「自己」と「非自己」を見分けるシステムのことだと言えます。現代の生物学では生物には分類されていないウイルスですら、自己と非自己を見分けることができるというのは、大変興味深いことです。中屋敷均さんという方が著書『ウイルスは生きている』の中で、ウイルスも生命と見なしていいのではないか、と述べられていましたが、今回の発見はそういった考え方をより補強するものであると言えます。

現代の生物学では、生物の定義として「内と外を分ける境界線があること」「自己複製能力があること」「代謝を行うこと」などが挙げられますが、ウイルスは他の生物の力を借りなければ増殖できないため、生物とは見なされていません。しかし、巨大ウイルスの発見と、今回の「ウイルスにも免疫系がある」ということの発見などを通して、生物の定義が変わっていくかもしれません。

上の著書の中では、ある科学者が提案した「生物とは、ダーウィン進化をする能力を持つシステムのことである」という定義が紹介されており、これは「なるほどな」と思いました。この定義に従えば「ある種の細胞小器官とか、人工知能を持ったロボットとかも、もしかしたら生物に含まれてしまうのではないか」という議論が出てくるでしょう。しかし、そういった議論の余地はあるにせよ、生物の定義はこれで良いんじゃないかと思います。何年後か何十年後になるかは分かりませんが、たぶん、これが一般的な生物の定義として定着するんじゃないでしょうか。

ウイルスは生きている

ウイルスは生きている (講談社現代新書)

ウイルスは生きている (講談社現代新書)

上でも紹介しましたが、この本面白いですよ~。特に、シンシチンという胎盤形成に必要な遺伝子がウイルス由来の遺伝子だった(つまり、我々の祖先がウイルス感染によって胎盤を作る能力を獲得し、それによって我々哺乳類が誕生したということなのです!)という話は実に興味深いですよね。

その他にも、ウイルスやトランスポゾンが発見されるまでの物語、ウイルスが増殖する仕組み、生物の進化においてウイルスが果たした役割、といった内容をかなり深いところまで掘り下げてあって読みごたえがあります。まさか、一般向けの新書で、分子進化工学なんて単語が出てくるなんて思っても見ませんでしたよ。

CRISPR領域の発見者

遺伝子操る「ゲノム編集」 技術のルーツに日本人:朝日新聞デジタル

当時阪大にいた中田篤男さん、石野良純さんらが細菌のゲノム中に奇妙な繰り返し配列(CRISPR)を発見。21世紀に入り、ダウドナとかシャルパンティエといった海外の研究者がさらに研究を進め、CRISPRを利用した遺伝子改変ツールを作りだしたわけです。これは、下村脩さんがクラゲの研究の中でGFPを発見し、その後ロジャー・チエンらがGFPを生物学研究に応用していった、という流れとよく似ています。

この件について、「日本が基礎研究に投資したからこそ画期的な技術革新ができた→だから基礎研究が大事」と見るか、「せっかく日本人が発見したのにその後の成果は全部海外に取られて残念→だからもっと応用を見据えた研究をすべき」と見るか、それは人によると思います。

余談ですが、Cas9・ガイドRNA・標的DNAからなる複合体の構造を解明したのも実は日本人だったりします(参考記事)。

北川進 京大教授

受験と私:京都大教授の北川進さん 「やりきって達成感を」 - 毎日新聞

上の記事とは直接の関係は無いのですが、記事を見て思い出したことを一つ。私は一度だけ北川進さんの講演を聞いたことがありますが、私のような素人にとっても分かりやすく、それでいてすごく内容の濃い、素晴らしい講演でした。

大学に長くいると有名な科学者の講演を聞く機会も結構あるのですが、その中には、まあ酷いものも有ります。何言ってるのかさっぱり分からない退屈な講演をする人もいました。科学とは何の関係もない自慢話を延々と語るだけの人もいました。講演中に独りよがりな持論を展開して「だから日本の文系研究者はダメなんだ」と悪口を言い出す人もいました。繰り返しますがこれらの例は全て、あまり名前の知られてない普通の研究者ではなく、ノーベル賞候補と言われている超有名な先生の話です。

でも、北川進さんの講演は全然違いました。「19世紀から20世紀は石炭(固体)と石油(液体)の時代」「でもこれからは空気などに含まれる分子を自由自在に分離・回収して様々な用途に使っていく『気体の時代』が来る」「でも気体の分離・回収はすごく難しい」「特に窒素と一酸化炭素を分けることは物凄く難しい(つまり空気と一酸化炭素が混ざってしまうとそれを再び分けることは不可能に近い)」「でも配位高分子なら分子設計次第でいろんな気体を分離できる」「分離だけじゃなくて貯蔵とかその他の用途でも使える」――そういったことを一から順に分かりやすく説明していくので、北川の頭の中にある研究のビジョン、それを達成するための戦略、その成果、そういったことが短時間でスッと頭の中に入ってくる。終わったあと、凄く有意義な時間を過ごせたなあと思える講演でした。

優秀な高校生が医学部ばかりに行ってしまう問題

優秀な高校生が医学部ばかりに行ってしまってよいのだろうか - 語られない闇を語る

医学部ばかりに人気が集中してしまうことの弊害として、記事の中で「本来なら工学などで凄い実績を残せた人が普通の医者になりかねない」というのが挙げられています。確かにそういう側面もあるでしょう。でも、記事にあるような「普通の医者」ならともかく、医学研究をやる場合には工学の知識がメッチャ必要なんじゃね?とも思ったりする。例えば、MRIとか人工関節とか人工心臓とか、最先端の医療機器っていうのは工学の知識がないと研究開発できないし、それらは日本が苦手としている分野でもあるよね。

だから、数学や物理の素質がある人がじゃんじゃん医学部の方に入ってくるのは、確かに他の分野にとっては困るのかもしれないけど、決して悪いことばかりではないのかなあと思いました。

シャープが開発した18万円の電子レンジ

会話ができるようになったシャープのオーブンレンジ「ヘルシオ」、天気や食材に合わせて献立を提案 - 家電 Watch

いや~、なんか目の付け所が全然シャープじゃないなあと個人的には思うんですけどねぇ。電子レンジに18万も出す物好きが一体何人いるんだろう。ましてや、日本より物価の安い新興国では、なおさら売れないと思うんですけど。

アニメ『サイコパス』で描かれていたような、人工知能と家電が連動して生活をサポートする未来(たぶん50年後とか100年後の話)を見越して、こういう家電を開発してるのであれば、まあ、それはそれで悪くない選択だと思います。そんな遠い未来までこの会社が存続しているとは思えないけど。

A380の生産縮小

エアバス、A380の生産大幅減へ 航空会社の戦略変化:朝日新聞デジタル

う~ん。どうするんだろうなあ。全日空A380をホノルル便に就航させるとか言っているけどねえ。なんか、エアバススカイマークANAで機体の押し付け合いしてるだけじゃね?と思ってしまう。

CTC検出

日立化成、血中循環がん細胞に関して米MDアンダーソンと4年間の戦略的提携 | マイナビニュース

血中循環がん細胞(CTC)を用いたガン診断がなかなか普及しないのは、結局のところ、血中にいるガン細胞がごく微量で、それを特異的に検出(捕捉)するのが難しい、という点に尽きると思ってます。

しかし、こういった診断薬というものは、体内に直接投与するものではないので、臨床検査や認証手続きの期間が通常の薬より短いとされています。そのため、何か画期的なアイディアさえあれば、実用化まで一気に進んで大きな利益を得られるかもしれません。なので近年は、あまり医療とは関係のない分野の会社まで、こぞってCTCとか遺伝子診断とかに手を出してるのだと思います。

通潤橋の修復

通潤橋復旧へ義援金募集 山都町-熊本のニュース│ くまにちコム

熊本城も大事ですが、こちらの修復作業も必要ですね。でも私は、たとえ修復が終わっても、もう放水は行わないようにすべきだと思うんですよ(少なくとも年数回とか、それくらいの頻度にすべき)。

通潤橋は、水不足の土地に農業用水を行き渡らせるための水路橋で、あの放水は水路に土砂などが溜まらないようにするために行うものです。ですので、あんな頻繁(去年は年間100回程度)に放水することを想定して作られてるものじゃないですよね。放水の時の振動などは確実に橋にダメージを与えるわけですから、文化財保存の観点からももう止めた方が良いでしょう。これは天皇陛下の生前退位の話題と同じで、もうちょっとご公務の負担を減らした方が良いんじゃねえの?っていう話です。

妊娠検査薬の科学

妊娠検査薬 (にんしんけんさやく)とは【ピクシブ百科事典】
妊娠検査薬とは (ニンシンケンサヤクとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

ピクシブの記事を見て興味が湧いたので調べてみました。

人が妊娠すると、胎盤からhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)というホルモンが分泌されます。一般的に市販されている妊娠検査薬は、尿中のhCGを検出することで妊娠の有無を調べるものです。検査キットに尿を付けると、尿中のhCGとキット内の標識抗体が結合します。その状態で、尿が紙の上を浸透していき、判定ライン(紙上にhCG抗体がたくさん固定化されてるところ)上を通過します。もし、尿中にhCGが含まれているならば、標識抗体によって赤くなったhCGが判定ライン上のhCG抗体に捕捉され、ラインが赤く見えます。ちなみに、もう一本のラインは、コントロール(測定が正しく行われたかどうかを確かめる)用のラインです(参考記事)。

ライン上の赤色は、標識抗体に結合している金コロイド(つまり金の微粒子)の色です。Pixivやニコニコ静画によくある妊娠検査薬を持った艦娘のイラストを見て喜んでいる閲覧者たちの果たして何割が、その興奮の元となるあの赤いラインが煎じ詰めればただの金コロイドでしかない、という事実を理解しているのでしょうか。

『お前ら全員めんどくさい!』第1巻から第5巻までの一宮さん萌えポイントまとめ

【】内は巻数とページ、☆は可愛さレベル1、★は可愛さレベル10を表します。

  • 教員室に入り浸ってゲーム→「友達ができるまで 先生 友達になってください」【1巻、6-10】☆
  • 四六時中先生に付きまとう一宮さん【1巻、11-17】☆☆
  • 栗原さんの発言を聞いて不機嫌になる一宮さん→「私だっ…て…先生のこと…好きっ…だもん…!」【1巻、33-35】☆☆☆☆☆
  • 栗原さんに嫉妬し、彼女が先生のために作ってきた弁当を食べる一宮さん【1巻、53-54】☆
  • クッソかわいい寝顔【1巻、58-61】☆☆
  • 栗原「一宮さんだって先生とイチャイチャしたいとか思うでしょ?」→一宮「はァ?」(赤面)【1巻、76-77】☆☆☆
  • 榎本に嫉妬し不機嫌になる一宮さん【1巻、97-100】☆☆
  • 先生と手を繋ごうとする一宮さん【1巻、120-121】☆
  • 体育をサボって先生に会いに来る一宮「先生の…そういう…たまに優しいとこ…ずるい…」【1巻、126-129】★
  • 慰められて笑顔になる一宮「……チョロ」「そんなだからつけこまれるんですよ」→唐突なキス!→「つけこんで…みた?」【1巻、130-132】★★☆☆☆☆☆
  • 調理実習で三角巾を着用【1巻、137-139】☆
  • サンドイッチの出来を先生に褒められちょっと照れてる顔【1巻、142-143】☆☆
  • 先日のキスを思い出しメッチャ動揺する一宮さん【1巻、148-150】☆☆☆☆☆
  • 「もしかして本気にしてました?」→先生の背中に寄りかかって照れる【1巻、153-155】★★
  • プールでスク水白衣姿【2巻、43-45】★
  • 栗原を助けた一宮「こっちは友達とは思ってませんけどね」(赤面)【2巻、51-52】☆☆☆
  • 補習中プリントの端で手紙を書く一宮→「なんであやまるんですか大体アレは私がしたくてしたんだから先生には」まで書いて赤面【2巻、73-76】★★★★★
  • 榎本「一宮さんこそ先生が好きなんじゃないですか!?」→一宮「は…はあ!?」(赤面)【2巻、80】★
  • 先生と雨宿り中に珍しく白衣と眼鏡を外す一宮さん【2巻、84-85】★★
  • 私服&白衣な一宮さん【2巻、96】☆☆
  • 先生の部屋に看病に来た一宮さん達→寝ぼけた先生に抱きつかれ動揺【2巻、150-153】★★★
  • 家に帰った後も動揺が治まらない一宮さん【3巻、13-15】★★★
  • 次の日学校で先生に会いまた動揺【3巻、17-18】★★★★★
  • 「そんな事なかったですよ」ととぼける→自分の行動を振り返ってまた赤面【3巻、27-30】★★★★★
  • 帰省先でスイカを食べる一宮さん【3巻、57-58】☆☆☆☆☆
  • 拗ねて教員室に入ろうとしない一宮「…別に 何もないです」【3巻、130-132】
  • 先生から頭ナデナデされて子犬のように喜ぶ一宮【3巻、134-138】★★★★★★★★★★
  • 栗原が先生に抱きつく→「先生に触らないでください」【3巻、140-143】★★★
  • 栗原に対抗心を燃やす一宮「私 先生のこと 好きですから」【4巻、7-10】★★★★★
  • 先生「お前のは…その そういうんじゃないって…分かってるから 変な誤解とかしてないから…安心しろ」→一宮さん号泣【4巻、14-19】★★★★★★★★★★
  • 涙を拭いた後強がる一宮「泣いてません 見間違いじゃないですか」【4巻、21-22】★★★★★
  • 榎本「本当はやっぱり先生のこと好きなんじゃないですか?」→一宮さん無言のまま赤面【4巻、26-27】★★★★★★★
  • 先生と二人三脚をすることになった一宮→体操服&白衣姿→先生と密着して赤面→バランス崩して転倒→さらに赤面【4巻、41-44】★★★★★★★★★★★★★★★
  • 榎本姉妹に対抗心を燃やす一宮→白衣脱ぐ→「ホラ!練習しますよ!!」【4巻、50-52】★★
  • 慣れない運動をして疲れがたまってる一宮さん【4巻、56-60】★★★★★
  • 体育の後、貴重なお着替えシーン【4巻、63】☆☆☆☆☆
  • 先生から心配されて照れる一宮【4巻、65】★★★
  • 保健室で寝込む一宮「私は先生と一緒に1位になりたい」「わ…私だって すごいなって 先生に…言われたい…」【4巻、70-71】★★★★★
  • 胸元がはだけていることに気付き赤面【4巻、72-73】★★★★★★★☆☆☆☆☆
  • 体育祭本番、先生と一緒に楽しそうに走る一宮さん【4巻、76-82】★★★★★★★★
  • みんなとカラオケに行き恥ずかしがりながらも熱唱→店員が入ってきて演奏中断【5巻、40-42】★★★★★★★★★★
  • チャイナドレス姿【5巻、48-51】★★☆☆☆☆☆
  • 恥ずかしがりながら「あのっ! き…今日は…その…ありがとう…ございました」【5巻、54-56】★★★★★★★★★★
  • チャイナドレス姿の写メを先生に見られて動揺する一宮さん【5巻、64-67】★★★★★★★★★★★★★★★
  • 写メを消す消さないの押し問答→「…だって 似合う…って 言われたし…」【5巻、73-74】★★★★★★★★★★
  • 爆笑する先生→一宮「好きな人に自分の写真を持っててほしいって思うのは おかしなことですか」→先生「おかし…く ないです」→一宮「分かればいんですよ…分かれば」【5巻、76-78】★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  • 先生と二人で文化祭の買い出し→街中で手を繋ごうとして先生に怒られる一宮【5巻、88-89】★★★★★
  • 買い出し中に先生の優しさに触れ照れる一宮「優しくされたと勘違いするからやめてください」【5巻、92-96】★★★★★★★★★★
  • 一宮「私ってめんどくさいですかね…」→先生「ま…まあ俺個人としては お前のコト イヤではない…かな…」→照れる一宮【5巻、104-105】★★★★★★★★★★
  • 先生が証明写真を撮ろうとするところに割り込む一宮さん【5巻、106-109】★★★★★★★★★★★★★★★
  • 先生が他の生徒に優しくしているのを見て落ち込む一宮さん(ベンチの上で体育座り)【5巻、125-128】★★★★★★★★★★★★★★★
  • ついに先生に告白!「私 国彦先生のことが好きです」【5巻、130】★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  • 「ちゃんと聞いてください!」「私は先生のこと ちゃんと 好きです」【5巻、131-132】★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  • 何か言おうとする先生を制止する一宮さん「ほ…ほ…本気にしました? あ…あいかわらずチョロいですね」【5巻、135-136】★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

……と、まあ、こんな感じで、一宮カズミさんの可愛さのハイパーインフレがとどまる所を知らない勢いなので、さっさと『お前ら全員めんどくさい!』アニメ化しろ!って思います。

土橋真二郎作品の世界―『扉の外』『ツァラトゥストラへの階段』

土橋真二郎さんが文章を書き、白身魚さんがイラストを描いたライトノベル『扉の外』『ツァラトゥストラへの階段』を今更ながら読みました。私が思うに、彼の作品の素晴らしい点は、ゲーム性の強い世界観を有すると同時に、登場人物の心情や心理状態なども丹念に作りこまれているという点です。普通この手の作品というものは、物語を動かすゲームの「仕組み」に重きが置かれていて、登場人物の内面とかは結構いい加減である場合が多いわけです。しかし、土橋作品ではこの2つを見事に両立させています。例えば、集団から必要とされていないと感じた主人公が次第に精神を病んでいく様子、普段はおとなしい少女が嫉妬と疑心暗鬼の中で狂っていく様子、そういった各登場人物の内面の描写は実に鬼気迫るものがあります。

そして、これらの作品を読み終わると「人間って愚かだなあ」ということを再認識させられます。お互いに協力すれば何の問題もなく平和に過ごせるのに、作中の登場人物たちは結局そうすることができません。ある人は相手への不信感・疑心暗鬼のせいで、またある人は自らの欲望に目がくらんで、結局武器を手に取って戦う道を選択してしまいます。我に返ったときには、時すでに遅し、全てを失って奈落の底に落ちてゆくのです。作中のゲームが実に良い舞台装置として、そして時には社会心理学的あるいはゲーム理論的なモチーフも多用しつつ、「人間の愚かさ」みたいなものが全編にわたって描かれているのです。

さて、土屋真二郎・白身魚コンビによる第3作目としては『コロシアム』という作品があり、そして第4作目として『女の子が完全なる恋愛にときめかない3つの理由』が今月発売されました。これらの作品についても、読み終わったらまた感想を書きたいと思います。

『いつか世界を救うために』ネタバレ有り感想

まあ、アニメ版のサイトやCMを見てしまえば、ネタバレも何もあったもんじゃないんだけど、やっぱり『いつか世界を救うために』は前提知識を入れないで読んだ方が面白いと思います。以下では若干ネタバレを含みますのでご注意を。

さて、こう言っちゃなんですけど、クオリディア・コードの東京編ノベライズである『そんな世界は壊してしまえ』はあくまでもアニメ版の前日譚として描かれていたので、その作品単体で判断した場合にはそれほど面白いとは思えないんですよね。でも、神奈川編ノベライズである『いつか世界を救うために』は、前日譚としての側面と同時に、作品単体としてもかなり面白いので、2巻で終わるのは非常にもったいないと感じます。

まず第一に、姫の周りにいる人達がみんな変態で、その言動がいちいち笑える。神奈川の首席・舞姫の天真爛漫な笑顔と、その裏に隠された天才の孤独。そんな姫をずっと見守っていたいという熱意が強すぎるあまり、心の中の変態性を爆裂させてしまう周囲の人々。そんな彼女らの掛け合いが何とも言えない面白さを醸し出しているわけですが、その一方で、クライマックスではきちんと感動的な場面も用意されているという、結構上手い作りになってるんですよ。実際、真実を知ったシノが、自らの【世界】が発現した理由を知り、その後約束の場所で姫と「再会」を果たす場面では、不覚にも泣きそうになりました。

つまりこの作品は、一見すると登場人物に変態しかいないヤバい作品ですが、実はとても王道の百合ラブストーリーでもあるわけです。アニメ版では、そんな2人の愛し合う姿がこれからもたくさん見れると思いますので、期待して視聴していきたいと思います。