新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

アニメ

『サクラクエスト』総評

他の人もすでに指摘しているが*1、『サクラクエスト』は1クール目と2クール目で「町おこし」の方針が大きく異なっている。1クール目に国王らが行った活動をまとめてみると、 チュパカブラ饅頭販促イベント ゆるキャラ選手権 間野山彫刻の魅力をアピール 映画…

『サクラクエスト』のエリカ様がクッソ性格ひねくれてて可愛い

いや~、もうホントかわいい。店ではいつも不愛想で塩対応、しかも画面に出てくるたびに文句ばっか言って周りに呪詛まき散らしてるのが、黒沢ともよさんの名演とも相まって、もうエリカ様のためだけにこのアニメ見てると言っても過言じゃないですわ。僕は国…

2017年上半期アニメ総評

3月のライオン 『3月のライオン』という作品の中には実にたくさんの要素がある。家族とは何か、仲間とは何か、たった一つのことに人生を捧げるとはどういうことか。大人になるとはどういうことか。孤独と絶望、勝利と敗北、才能と努力。一つの作品の中に色々…

『けいおん!』第2期、第25~27話感想

BSプレミアムで去年『けいおん!』の再放送をやってて、良い機会だったので各話の感想を書いたのですが、 『けいおん!』第1期、各話感想 - 新・怖いくらいに青い空 『けいおん!』第2期、各話感想 - 新・怖いくらいに青い空 第2期の第25~27話については、感想…

『ヤマノススメ』から溢れ出す阿澄力

阿澄力とは、阿澄佳奈さんが演じているキャラクターに宿る力のことです。具体的に言えば、 『WORKING!!』のぽぷら 『のんのんびより』の小鞠 『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』の壱級天災 『ニセコイ』の万里花 『ハイスクール・フリート』の美波 といったキャラクタ…

『けものフレンズ』のツチノコは言動が意味不明すぎて萌える

かばんちゃんとサーバルちゃんに会った瞬間、叫び声をあげて逃げ出すツチノコ「アアアアアアア!!!」「な、なな、なんだお前ら!」 普通の声じゃなくて、文字として表すのが難しい特徴的な奇声をあげるツチノコ、かわいい。 「そこ閉めたのかコノヤロー!!」「く…

『けものフレンズ』のハシビロちゃん

『けものフレンズ』を見て、去年上野動物園で見たハシビロコウのことを思い出したので、その時に撮った写真を見せるよ。ハシビロさん pic.twitter.com/RDkbujOFav— 九州人 (@kyuusyuuzinn) 2016年7月28日すご~い!ハシビロさんメッチャ羽広げてる pic.twitt…

『けものフレンズ』と動物のボディプランについて

サーバル、カワウソ、トキ、ビーバー、プレーリードッグ、ライオン、ヘラジカ、そしてヒト。地球上の動物の色、形、生態、習性は、多様性に満ちている。もちろんこれは全くその通りなのだが、体を形作る「ボディプラン」は、実はすべての動物で共通なのであ…

『クズの本懐』と『小林さんちのメイドラゴン』について

今季アニメの第1話をざっと見ましたが『クズの本懐』がダントツで良いですねぇ。特に、ヒロイン・花火役の安済知佳さんの演技が素晴らしいんですよ。子どもの頃からずっと片思いしている先生に好きな人がいると知って、ひたすら思考がネガティブになってやさ…

『けいおん!』第2期、各話感想

BSプレミアムでの『けいおん!』再放送、その第2期について感想を書きました。第1期の感想はこちら→『けいおん!』第1期、各話感想 - 新・怖いくらいに青い空 第1話「高3!」 第2期の最初ということで色々見所があるんですが、りっちゃん研究者としてまず第一…

2016年下半期アニメ総評

2016年下半期に見たアニメの総評です。上半期のアニメの総評はこちら→2016年上半期アニメ総評 - 新・怖いくらいに青い空 Re:ゼロから始める異世界生活 ナツキ・スバル、愚かだねえ…。やることなすこと全てが論理的じゃない。ただ感情に流されるまま、何も考…

『響け! ユーフォニアム2』総評

ひとまず、各キャラについて、これまでいくつかの記事で述べてきたことをまとめました。 久美子の成長 すでに他の方も指摘している通り、第2期になって改めて、久美子役の黒沢ともよさんの演技の素晴らしさを実感できましたね。私の第1話の記事でも述べま…

話数単位で選ぶ、2016年TVアニメ10選

毎年恒例のアニメ話数単位10選です。例年通り、こちらの記事を参考に、 ・2016年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。 ・1作品につき上限1話。 ・順位は付けない。 というルールで、今年最も印象深かった10話を選びました。 …

『終末のイゼッタ』のエイルシュタット公国

『終末のイゼッタ』のエイルシュタット公国って、まさに、自民党や日本会議を支持してるような層が理想とする国家だよな。長い歴史と伝統を持ち全国民から敬愛される大公家がいて、愛国心が強くて一致団結している国民がいて、いざとなったら命を賭けて戦う…

『けいおん!』第1期、各話感想

BSプレミアムで4月から『けいおん!』の再放送やってるど、皆さんちゃんと見てますか? 私も久しぶりに『けいおん!』を見て、懐かしいなあと思うと同時に、いろいろ新しい発見もあって、りっちゃんも最高に可愛くて、もう大満足でした。ここでは、第1期の感想…

『響け! ユーフォニアム2』第4話と原作小説との比較

みぞれの独白と自己嫌悪 アニメの第4話に全体的に足りないのは、各登場人物から放たれる「毒」と、それが自分や相手を容赦なく傷付けていく様だと思います。第4話にしてようやく明かされるみぞれ先輩の心の叫び。希美のことが大好き、自分には希美しかいない…

『響け! ユーフォニアム』第2期第1話の久美子が素晴らしかったという話

『響け! ユーフォニアム』第2期、始まりましたね。夏紀先輩は相変わらず大天使だったし、すぐに泣き出す晴香先輩は死ぬほど可愛かったし、みぞれ先輩はもう言葉に出来ないくらい尊かったですね。でも、そんな描写が全部吹き飛ぶくらい、久美子さんが凄いこと…

アニメ『クオリディア・コード』総評

作画 戦いに貢献できない「無能」は人間扱いすらされない、まるでブラック企業のような近未来を描いた本作。そのアニメ制作の現場もまた、常に作画崩壊気味で疲弊しきってるブラック企業だったというのは、実に笑えない冗談ですね。作画が崩れすぎてほとんど…

アニメ・マイベストエピソード5選

このたび、ブログ「物理的領域の因果的閉包性」で行われているマイベストエピソード企画に参加させていただきました。今回は、私が今まで見てきた中で特に印象に残っているアニメのベストエピソードを5つ紹介したいと思います。 『クレヨンしんちゃん』、「…

『この美術部には問題がある!』に出てくる今期アニメで一番可愛いキャラクター

今日は個人的に今期アニメで一番可愛いと思うキャラクターについて話したいと思います。その子はアニメ『この美術部には問題がある!』に出てくるキャラクターでして、アニメが始まる前から「このアニメはキャラクターがとにかく可愛い!」と評判になっていま…

2016年上半期アニメ総評

2016年上半期に放送されたアニメに関する総評です。と言っても、最終話まで見たのは計10作品しかないんですけどね。『僕だけがいない街』『ハルチカ』『この素晴らしい世界に祝福を!』『迷家-マヨイガ-』『キズナイーバー』については、個別に記事を書いて…

『迷家-マヨイガ-』総評

序盤から中盤にかけて いやぁ、6話くらいまでは普通に面白かったですよ。例えば、第5話で登場人物ほぼ全員が参加してコイツが怪しいアイツが怪しいああでもないこうでもないと喧々諤々の議論を重ねた挙句、結局何も話が進展しないままAパート終わっちゃった…

『キズナイーバー』と『異能バトルは日常系のなかで』の共通点

序盤は完全に『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『ブラック★ロックシューター』や『心が叫びたがってるんだ。』といった岡田麿里脚本の作品と同じ系統を行ってましたね。あるいは『あの夏で待ってる』とか『ココロコネクト』とも同じ構図です。…

『ハイスクール・フリート』で一番萌えるカップリング

『ハイスクール・フリート』で一番萌える百合カップリングは、断然、メイタマ(西崎芽依・立石志摩)です。攻撃になるとテンションが高くなるオレンジ色のパーカーを着てる子と、いつも「うい」しか言わない無口な白髪の子、と言えば分かりやすいでしょう。…

『くまみこ』に描かれた現代日本の田舎の闇

見る前はただの萌えアニメと思っていたが全然違った。これは実に考えさせられる作品だ。考えれば考えるほど、熊出村という村はひどい所である。まちに向かってセクハラ発言しまくりのクソじじい。若者とクマに神事を押し付けて自分達は何もせずにのうのうと…

もうやめて!艦長のライフはゼロよ!―『はいふり』改め『ハイスクール・フリート』第1話&第2話感想

ストーリーについて いや、なんかねえ…、ただでさえ高校入学したばかりの不安な時期に、艦長という重責を背負わされて、しかもトラブル続きの最初の航海で、何故か教官に反乱したということにされて逃げ惑う羽目になったりして、そのうえ部下の人達は、すぐ…

『三者三葉』第1話における物体の動き

アニメ『三者三葉』、素晴らしかったです。久しぶりに動画工房の本気を見た気がしました。このアニメはキャラクターの動きもすごいのですが、それに付随して起こる物体の動きがまた特徴的だなあと思います。例えばラストで、湯船に浮かんだ花びらが、最初バ…

『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』総評

『ハルチカ』を見て二言目にはホモアニメとかホモチカとか騒ぎ立てているバカどもがウザかったので、この作品に対してちょっと気の毒に思う面もあるのだが、それを差し引いたとしても、いやそれおかしいだろと思う部分が多々ある作品だった。まず第一に、主…

『この素晴らしい世界に祝福を!』総評

りきおさんが以前記事*1で書かれていたように、見た目だけはテンプレハーレムもののフォーマットを踏襲しつつも、恋愛要素をほとんど描かず、恋人までは行かない友達関係やギャグ描写に特化しているというのが、本作の大きな特徴だ。スタジオディーンアニメ…

『僕だけがいない街』総評

作品のテーマについて 振り返ってみれば、悟は多くのものを求めすぎてしまったのかもしれない。加代と広美を救うことだけ、白鳥潤を無罪にするアリバイ作りだけに専念していれば、犯人に気付かれることなく無事に小学校を卒業し、加代たちと共に大人になって…