新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

やばい、『となりの怪物くん』の雫が可愛すぎて萌え死ぬ

私がアニメ『となりの怪物くん』を見て一番最初に思ったのは、「あ、雫って、女版のキョンなんだなあ」ということだった。要するに、シニカルで無感情で厭世的だった主人公*1が、他の登場人物との交流を通して次第に賑やかな共同体にコミットしていくというお話。これを主人公を女性にしてやっているのが、『となりの怪物くん』なんだと思う。

キョン系の主人公の特徴として、一人称語りによる自己分析が頻繁に行われるという点が挙げられるけど*2、雫の場合もまさにそれに当てはまる。実際にしゃべっている台詞と同じかそれ以上に、彼女が頭の中で考えていることが台詞になっている。女性のこういうアニメキャラって結構珍しいんじゃないだろうか。最近では、『妖狐×僕SS』の凜々蝶くらいか?

つまり何が言いたいかっていうと、雫は今期No.1ヒロインです。これはもう間違いない。春の奇行に対して、頭の中で冷静に分析しようとしてるんだけど、いざ言葉や行動が伴った時はめちゃくちゃ焦ってしまうところが実に可愛い。

あるいは、こういう考え方もできると思う。一般的に「感情の起伏」と言った時、次の二つが考えられると思う。第一に、ある外界からの刺激に対して、それと相応の感情の起伏が見られるタイプ(下図A)。そして第二に、刺激が与えられてもある地点までは冷静なんだけれども、ある地点を超えると一気に感情の起伏が見られてくるタイプ(下図B)。

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タイプAっていうのは、一般的に天真爛漫とか天然と呼ばれているキャラに多い特徴で、外界の刺激に対して抗うことなくありのままに生きてる感じのキャラクターですね。

一方、雫の場合は典型的なタイプBのキャラクター。最初は無理して冷静さを装っているんだけど、途中から一気にテンパる感じ。基本的にいわゆる「ギャップ萌え」のキャラクターはタイプBに近いと言っていいと思う。最近で言うと、『ココロコネクト』のいなばんも典型的なタイプBです。これは個人的な見解だけど、タイプBのキャラクターっていうのは、タイプAに比べて圧倒的に「萌える」んですね*3。冷静な状態から慌ててる状態に移る時の表情の変化を見るのが楽しい。それを何度も見てるうちに、そのキャラがどんどん好きになって行くんですね。もう、雫といなばんには完全にハマりました。

というわけで、みんなもっと『となりの怪物くん』を見て、雫の可愛さに気付くべきだと思います。まあ、こんな事を原作漫画も読んでない自分が言うのもおかしい話なんだけれど、アニメ1話、2話の出来があまりにも良かったので、こういう記事を書いた次第です。

*1:涼宮ハルヒの憂鬱』のキョン、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の京介、『氷菓』の折木奉太郎など。

*2:上で挙げた男性キャラが全て、ラノベ・小説を原作とするアニメの主人公であるということは、偶然ではないだろう。キョン系の主人公の一人称語りで書かれるラノベは非常に多い。

*3:もちろんタイプAのキャラクターの中にも、非常に良いキャラクターは居ます。ただ、確率論的に考えた時に、タイプBの方が萌える確率が高いということです。