新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『Aチャンネル』第6巻感想―るんとトオルとの関係性の変化

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ああ~、前髪切りすぎたユタカかわいすぎる。一方、髪型ディスってると言いがかりつけてブチ切れるミポリンには正直ドン引きですが、そこがまた可愛い! でもねえ…この怒り方は尋常じゃないですよ…。過去に一体何があったのか? ミポリンの抱える深い闇を垣間見た感じがします。

そして、以前の記事「今月の『Aチャンネル』が素晴らしかったという話(ネタバレ注意) - 新・怖いくらいに青い空」でも書きましたが、なんと、あのトオルが男子から告白されるイベント発生ですよ! これはたまげたなあ…。るんちゃんの事しか見てなくて、いつもバット振り回してた頃からしたら考えられない事態ですよ、これは。最近のトオルはクラスメイトとの関係もさらに深まったようですし、るんを介さずともナギやユー子と普通に遊んだりしてて、なんか、るんちゃんの元からちょっとずつ巣立って行ってるような感じがしていて、それが少し切ないです。そういう雰囲気を感じ取ったのか、るんちゃんの方も寂しそうな表情をしてて、それが非常に新鮮でした。

2011年に「『Aチャンネル』と『けいおん!』の比較―るんとトオルとの微妙な距離感 - 新・怖いくらいに青い空」という記事を書いてるのですが、その頃のトオルは本当に、るんちゃんが居なくなったらこの子はどうなるんだろうと心配になるくらい、るんにべったりだったんですよね。でも、その関係が少しずつ変わっていって、今ではもう、るん達と過ごす時間と同じかそれ以上に、ユタカやミポリンと過ごす時間を大切に思えるようになっている。例えるん達が卒業してしまっても、もうトオルが寂しさを感じることはないでしょう。変わらない日常が続いているように見えて、実は目に見えないほどゆっくりと世界は変化していて、トオルを成長させていました。今になって、ふと昔の話を読み返したりすると、それが手に取るように分かります。

それでもまだ、るんと二人で買い物に行ったユー子に嫉妬したりしていて、ああやっぱりトオルはるんの事が大好きなんだな、と再確認させられる話もあります。この絶妙なバランス感覚が、『Aチャンネル』という作品の醍醐味だと思います。アニメ第2期も是非実現してもらいたいですね。