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新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『終わりのセラフ』、予想以上に面白いっす

マンガ

アニメから入って最近漫画も読んだのだが、『終わりのセラフ』の世界観が結構好きだ。単純に日本帝鬼軍と吸血鬼との戦いを描いているだけではなく、日本帝鬼軍の中にも色々な権力闘争があって、もちろん敵である吸血鬼の方も一枚岩ではなく、彼らも彼らなりの正義に基づいて行動している感じが良い。そして、吸血鬼との戦いだけでなく、一度全てを失った主人公が新しい「家族」を得て立身出世を果たすという成長の物語としても見ることができる。

そして吸血鬼ものと言えばやっぱり『ダレン・シャン』シリーズとの関連を指摘しないわけにはいかない。同シリーズのバンパイアは元々人間を殺して血を吸ってたのですが、さずがにそれは問題だということになり、人を殺してはならない、血を吸う時は必要最小限の量だけもらうべし、という掟ができる。しかし、いやいや人間を襲って血を飲み干すのがバンパイア本来の流儀だ、という連中がバンパニーズという組織を作って、バンパイアと対立するようになる。本作は両派が分かれてから約700年後の世界が舞台で、やはりこちらのバンパイアも一枚岩というわけではなく、バンパニーズなんか全員ぶっ殺せ、みたいなこと言ってる者もいれば、対話重視の穏健派もいる。中には、とある理由からバンパニーズと手を組んだ裏切り者も。一方のバンパニーズも、大王のもとに結集してバンパイアを滅ぼそうとしてる者もいれば、戦争に勝つために嫌々従ってるだけの者もいる。さらには、両者を裏から操るミスター・タイニーの存在や、バンパイアじゃないけど両者の戦争に加担するぜっていう一般人の武装組織とかも登場し、物語は中盤から後半にかけてしっちゃかメッチャカになっていく。でも、この雑多な感じが何となく面白くて、中学生の頃、新巻が出るたび夢中になって読んだ記憶がある。

で、結局『終わりのセラフ』の吸血鬼は、やってることはバンパニーズとあまり変わらない。バンパニーズは血が必要な時以外には無用な殺生はしないので、むしろ街中で人襲いまくりな『終わりのセラフ』の方がタチが悪い。そんな感じで、中学時代の記憶を引き出しながら、両作品を比較して読んでいる。

それと、吸血鬼は関係ないのだが、戦闘が無い時のシノア隊の関係性がなかなか良い感じになってる。例えば、シノアと三葉がいっしょになって男子をからかったり、逆に優と君月がシノアをからかってボコられたり、あるいは、車で名古屋に向かってる途中で優が降りた瞬間に急発進して置いてけぼりにして「え~マジかよ~いじめ?」とかいう風になってる、あの感じが完全に高校生の仲良しグループのノリで可愛い。ジャンプ系のバトル漫画でこの雰囲気を出せてる作品って、私の知る限り他に無い。他は大抵、現代日本とは全く異なる舞台になってたり、バトル描写の比率が高すぎて日常風景が見えにくくなったりしてるので。