新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

肩書き通りじゃなくても良いじゃなイカ!―『倭トトは神様である!』『侵略!イカ娘』から見る現代社会

「らしくない」ことが可愛さを生む 倭トトは神様である! (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)作者: 大宮祝詞出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2011/02/22メディア: コミック購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (6件) を見る本屋の4コマ漫…

日常系アニメの中の戦争―『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を見て感じた胸の痛み

なんだか『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を見終わった後に、心苦しいというか、胸が痛くなるような感覚に襲われて、「この感覚って一体何なんだろう」としばらく考えこんでしまいました。おそらく、何の罪もない普通の少女達が戦いに巻き込まれてゆくという展開こそ…

嵐山歩鳥は「変わってしまう日常」を前に何を思うのか―『それでも町は廻っている』の台詞から

『それでも町は廻っている』の作品構成は非常に変わっている。この作品では雑誌や単行本に掲載された順番と、作中の時系列とが一致していない。例えば、8巻61話「大怪獣 尾谷校に現わる」では歩鳥は高校3年生になっているが、同64話「サインはB!」では歩鳥た…

「佐天さん問題」を考える(2)―ミクロな視点から『とある科学の超電磁砲』を見てみよう

はじめに 今回の記事は、先日書いた『「佐天さん問題」を考える(1)―マクロな視点から『とある科学の超電磁砲』を見てみよう』の続編になります。先日は、学園都市というシステムが抱える問題点を考察することで(すなわちマクロな視点から考察することで…

「佐天さん問題」を考える(1)―マクロな視点から『とある科学の超電磁砲』を見てみよう

はじめに 今回と次回の記事では、これまでとは趣を変えて、私の思いのたけを声を大にして叫びたいと思います。まず結論から言わせてもらえば、「佐天さんがあまりにも可哀想だから何とかしろ!」という話です。学園都市でレベル0というレッテルを貼られ、ど…

反戦アニメの表現2―『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』と不条理について

『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』(以下『H.O.T.D.』と略)には、残虐でグロテスクな表現が多いとよく耳にしますが、私はそんな風に思ったことはありません。おそらく、アニメで表現できることには限りが有りますから、原作ではもっとグロテスクな表現…

反戦アニメの表現1―『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』のアイキャッチについて

今更ながらアニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を見て、風景描写の緻密さや演出の上手さにびっくりしているのですが、今日は本作が持つメッセージ性について少し話そうと思います。さて、本作を1話から順に追って行く過程で多くの人が考えたことは、「この作品はい…