新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

性と暴力の東京武偵高校―『緋弾のアリア』とアメリカ銃社会

(※注)『緋弾のアリア』に関する重大なネタバレがあります。原作ライトノベル9巻まで読んでない方はご注意を。 『緋弾のアリア』に描かれるもう一つの日本 4月からMF文庫Jの『緋弾のアリア』がアニメ化されるので、その前に原作を読んでみたんだけど、この…

ファスト風土化するライトノベル―『半分の月がのぼる空』と「地方の閉塞感」

ファスト風土化とライトノベル 今更『半分の月がのぼる空』について書くのもどうかと思ったが、やはり気になる点があったので簡単に書き留めておく。この作品で描かれていることは、それはもちろん、不条理に奪われていった(もしくはこれから奪われるであろ…

ドラえもん映画と「リアリティ」―『ドラえもん のび太と鉄人兵団』私論1

小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団作者: 瀬名秀明,藤子・F・不二雄出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/02/25メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 270回この商品を含むブログ (34件) を見る私はまだ中学生の頃、はじめて『パラサイト・イヴ』を読んでSF小…

突然性と奇跡について―『Angel Beats!』論から『魔法少女まどか☆マギカ』における救済の方法を探る

奇跡って、なにも、現実に起こらないことである必要はないと思う。実現する可能性が0%だろうと100%だろうと、そんなのは割とどうでもよくて、ただ本当に重要なのは、当人が叶えられると思っているかどうか、という点だ。 (中略) 日向はユイに、彼女…