新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『ブラック★ロックシューター』が教えてくれたこと

傷ついて、傷ついて
それでも私は、あなたと繋がる!
(『ブラック★ロックシューター』、第8話)

いやあ、良いですねえ。実を言うと私は、こういう「傷つけ合う事を怖れずに前へ進んで行こう」的なメッセージが大好きなんですわ。誰だって、他人とぶつかり合うような事はしなくない。相手を傷つけるのも、自分が傷つくのも、出来るなら避けたい。でも、決して目を背けてはならない場面もあるはずなんですね。相手のことを知ろうと思ったなら、傷つけ合うことを怖れてはならない。『HUNTER×HUNTER』でも、「その人を知りたければ その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」(第1巻、54P)って言ってた。

人は傷つけ合う事をネガティブに捉えがちだけど、必ずしもそうとは限らないと思うんですね。「雨降って地固まる」じゃないけど、対立を通してより深い関係が生まれるということもあるわけです。ディスコミュニケーションは、自分の想いを正しく伝えることでしか解消されない。自分の気持ちと向き合って、それを正直に相手に伝えることが大事になる。たとえその事によって相手を傷つけてしまうかもしれないとしても。

そうやってお互いを理解しあえるようになるのが一番理想だけど、どうしたって理解できない部分もある。でも、それはそれで構わないんじゃないかな。「やっぱり、あの人のことは理解できないけど、ほんの少しだけ距離が縮まったような気がする」くらいでいいと思う。

やっぱり自分と同じ人間なんて一人もいないわけで、だからこそ、人が対立するのは仕方のないことだと思う。だから、そういう対立を避けよう避けようとするんじゃなくて、対立を怖れずに前進して、その果てに何かを得ようとする方がずっと建設的だし、長い目で見ればより良い人間関係を築くことに繋がると思う。