新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

ガンガン系の怪奇もの作品が面白い!

近年、ガンガンコミックス作品のアニメ化が続いているが、その中核を担ったのが幽霊・妖怪・怪奇現象といったもの扱った「怪奇もの」の作品だったと思う。例えば、『夏のあらし!』『妖狐×僕SS』『黄昏乙女×アムネジア』といった作品だ。

夏のあらし! 1 (ガンガンWINGコミックス)

夏のあらし! 1 (ガンガンWINGコミックス)

黄昏乙女×アムネジア 1 (ガンガンコミックスJOKER)

黄昏乙女×アムネジア 1 (ガンガンコミックスJOKER)

これらの作品の共通点として、怪奇的な描写とラブコメとか巧みに融合されていることが挙げられる。作品のジャンルとしては幽霊・妖怪ものとして括られるが、やってる事はラブコメに近い。そう言った意味でこれらの作品は、ファンタジー系のバトル物や、本格的なホラーとは一線を画していると言える。それを可能にしたのが、既存の幽霊観・妖怪観を塗り替えるような斬新な設定だった。

さらに、アニメ化していないガンガン系の怪奇もの作品として、『シンデレ少女と孤独な死神』『絶対☆霊域』なども挙げられる。後者などは、一応幽霊は登場するものの、内容としては近年流行りの日常系萌え4コマ漫画とほとんど変わらないものになっている。

シンデレ少女と孤独な死神(1) (ガンガンコミックスONLINE)

シンデレ少女と孤独な死神(1) (ガンガンコミックスONLINE)

絶対☆霊域(1) (ガンガンコミックスJOKER)

絶対☆霊域(1) (ガンガンコミックスJOKER)

しかし、これらの作品の弱点は、怪奇以外のラブコメを前面に押し出し過ぎると「もう設定はどうでも良いから日常描写だけやってくれ」と言われかねないところにある。そう言われないようにするのが作者の腕の見せ所でもある。