新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『SE』『変女~変な女子高生 甘栗千子~』―此ノ木よしるの描く衝撃的な変態女子高生たち

SE 1 (ジェッツコミックス)

SE 1 (ジェッツコミックス)

またすごい本を発見してしまった。此ノ木よしるさんが描いた『SE』という漫画だ。丘史郎という新人プログラマーが、「PEACH SYSTEM」という製品開発会社に入社するところから話は始まる。そこの社長は、高島百香という若干17歳の天才的プログラマーなのだが、なんと彼女は、オナニー大好きの変態女子高生で、会社が最も力を入れてる事業も新型オナホールの開発という、とんでもない職場だったのだ! そんな会社が満を持して開発したのが、次世代型オナホ「スマートホール」。

スマートホールは ただ電動で動くだけではありません
使えば使うほど賢くなっていくんですよ つまり
これを使ったユーザーの体温変化や絶頂のタイミングなどを毎回記憶していき
そして32×32の動作パターンを駆使して
最高に気持ちいい状態に導いてくれるんです!!
すごくないですか!?
世界に一つしかない自分だけのオナホに成長するんですよ!!*1

とにかくこんな感じで女子高生がオナホとかオナニーといった言葉を連発し、スマートホールに賭ける熱い情熱を熱弁しまくる。しかも丘にスマートホールを使うよう懇願し、翌日、早速「スマートホールの使い心地どうでした?」と聞いてくる。丘が昨日は使ってないと言うと、興奮して「今夜から毎日、最低一週間は使ってください!」と怒りだす。次の日も、出社するなり、スマートホールの感想を聞いてくる。皆がいる前では言いづらいと気付くと、休日に2人きりでカラオケに入り、そこでじっくりと感想や改良点などを話し合う。もうこの一連の流れが面白すぎて、お前どんだけオナホが好きなんだ、どんだけ感想聞きたがってんだと爆笑しまくりだった。

しかもこの社長は、丘のことが大好きで、日々のオナニーのオカズにもしてる。だからなのか、丘とオナホについて話すときはいつも顔を真っ赤にして、興奮と羞恥心の入り混じった素晴らしい表情をする。しかも、話が進むにつれて二人のスキンシップはエスカレートしていき、読者はニヤニヤしっぱなしになる。ここまで見ると完全に変態漫画だと思われるかもしれないが、真面目にSEの仕事をやってるシーンもあるし、ストーリーも普通に面白い。今年春にも最終巻が出る予定らしいが、今から楽しみだ。

変女〜変な女子高生 甘栗千子〜 1 (ジェッツコミックス)

変女〜変な女子高生 甘栗千子〜 1 (ジェッツコミックス)

そして、同じ作者が描いた『変女~変な女子高生 甘栗千子~』もまた、最高に素晴らしい。甘栗千子は、公園のトイレ掃除からハチの巣駆除まで幅広く請け負う便利屋家業をやってる女子高生。彼女もまた重度の変態で、住み込みで働く高村という男性従業員に対して、「気配が伝わってくるから部屋でオナニーするな」とか「もしかして私のパンツ見て勃起しましたか?」とか平気で言ってくる。しかもそれを、『SE』の社長とは全く逆で、ほぼ無表情で何の恥じらいもなく言ってのける。平然と下ネタを言いながら高村をからかう千子。それに対して高村が反撃しても全く歯が立たない。ところが、話が進むにつれて少しずつ千子の様子が変わってきて……と、まあこんな感じで、『SE』に勝るとも劣らない変態漫画となっている。

女子高生のオナニーと言えば、『ココロコネクト』の稲葉もかつて「私も、お前をオカズにしたことがある」なんて言って太一をからかっていたが、この2作はそんなレベルじゃない。ガチでオナニーが大好きな女子高生がやりたい放題暴れまくる変態すぎる漫画だ。此ノ木よしるという漫画家は天才と言う他ない。

*1:『SE』、第1巻、39P