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新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

艦これの長月くんの素晴らしさ

艦これ

服装  シックで清楚な印象の黒い制服なのにお子様体型な長月くんが着てるというギャップが良い。体格に対して若干サイズ大き目なのが萌える。吹雪型の半袖制服などとは違い、ふかふかで暖かそう。天日干しした布団みたいな匂いしそう。

ボイス  歴戦の戦士のように落ち着いていてカッコいい。「私を凌駕する艦はいないようだな」等、言葉の端々からベテランの余裕と自信が垣間見える。一方で、こっちがちょっかい出すと「へ、変なところ触るんじゃないっ!」と慌てふためく姿が可愛い。

バレンタイン  他の艦娘と違ってチョコくれない。だが、そこがいい! 浮かれた行事になど興味ないという我が道を行くスタイル。でも、「司令官、そんなにがっかり…。なんか、すまん」と申し訳なさそうにしてるのも萌える。

陽炎抜錨  1巻の前半で陽炎に反抗的な態度をとる長月、弱いのに必死に威勢を張ってて子犬みたいで可愛い。砲撃訓練で失敗してしゅんとなる長月くん最高。さっきの勢いはどこ行ったwwwww で、陽炎に慰められて、すっかり従順になる長月くん、ほんとチョロくて可愛いなあ、もう。

という感じで、長月くんは真面目で、頑張り屋で、でも年相応の可愛らしい一面を見せてくれるので、ずっと傍においておきたいという衝動に駆られる。もし提督になって異動があったとしても長月だけはずっと引き連れて行きたいですね。

『月とライカと吸血姫』第1巻感想

ライトノベル

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)

旧ソ連の宇宙開発

『月とライカと吸血姫』読みました。近年のガガガ文庫の中で最高の作品です。

まず第一に、旧ソ連の宇宙開発を題材にしているのが素晴らしいじゃないですか。本作の舞台はツィルニトラ共和国連邦というソビエト連邦そっくりの国で、アーナック連合王国という国と激しい宇宙開発競争を繰り広げています。共和国連邦は世界初の人工衛星・パールスヌイ1号を打ち上げ、いよいよ次は人を宇宙へ送ろうと試みます。そこで、生物が宇宙空間に行っても大丈夫なのかどうかを確かめるために、吸血鬼の少女・イリナをロケットに乗せてテストを行おうとします。この非人道的なやり方、まさに旧ソ連という感じがしますよね。

これはとある海洋生物学者の講義の受け売りですが、深さ10000メートルの海底を探査しようとした場合、日本やアメリカは12000とか15000メートルの水圧でも耐えられるような頑丈な潜水艦を作るのに対して、ソ連とか中国は10000メートルぎりぎりの潜水艦で「えいやっ!」と潜っちゃうような感じです。アメリカが何度もテストを繰り返して120%安全と分かった上でロケットを飛ばす*1のに対して、旧ソ連は80%か90%くらいでも平気でロケットに人を乗せてたのです。人の命とか人権というものの重みが、日本やアメリカのような民主主義国家とは比べ物にならないくらい軽いのです。とにかくもうトライ&エラーの繰り返し、下手な鉄砲数打てば当たるみたいな世界で、実際にたくさんの人が犠牲になっています。*2

そもそもガガーリンが宇宙に行った時も、成功率は50%くらいだったとかいう話もあるくらいで。どんな犠牲を払ってでも人を宇宙に送り込もうとする執念、これはもう「狂気」と言ってもいいくらいなのですが、その狂気の中で翻弄される人々をライトノベルとして見事に表現したのは、私の知る限り本作だけです。

挿入される史実エピソード

そして第二に、ところどころで挿入される史実を元にしたエピソードが、読者の心をグッと捉えるのです。例えば、主人公・レフが宇宙船の試作機に入る際に靴を脱いだというエピソードがありますが、これは元になったエピソードがあります。人類最初の宇宙飛行士であるガガーリンは、機械に対して敬意を示すためにやはり靴を脱いで試作機に入ったと言われています。

宇宙船に乗ったイリナが地上との交信をする際、宇宙とは何の関係もない料理レシピを暗号として用いていましたが、これも史実に基づいています。ガガーリンが乗る前のテスト飛行では、アメリカに通信傍受されても大丈夫なように無関係な音楽が流されていたようです。そのテスト飛行では、イワン・イワノビッチというマネキン人形が乗せられており、それは本作におけるイリナと同じように、大気圏に突入後にパラシュートで降下し、無事に地上に「帰還」しています。*3

イリナが乗った宇宙船に爆薬が乗せてあったというのも、驚くべきことに史実通りです。犬やマネキンが乗っている宇宙船が誤って敵国領内に落下しそうになった場合、技術が漏えいしないように遠隔操作で爆破できるようになっていたのです。さすがに、人間が乗っている宇宙船にはそのような爆薬は搭載されてなかったようですが。

こんな風に、実際にあったお話を元にして物語が進んでいくので、ソ連の宇宙開発についてよく知った上で本作を読むと、面白さが倍増するのです。

現代の神話

人は何故、宇宙飛行士たちの物語に惹かれるのでしょうか。その理由は、それが単なる物語ではなく、現代の神話とでも言うべきものだからではないでしょうか。ガガーリンが宇宙に飛び立った瞬間、ニール・アームストロングが月に降り立った瞬間、まるで彼らが宇宙に行くことが最初から運命づけられていたかのように、彼らは神話の登場人物となったのです。

イリナもまた、運命に導かれて宇宙へと向かったのです。人類から虐げられ、地球という星に絶望していた少女が、一人の青年と出会うことで変わってゆく。伝承で吸血鬼の故郷とされる月に行きたいというイリナの夢は、いつしか2人の夢になっていました。そんな過酷な運命を背負った者だからこそ、他の誰よりも早く、誰よりも神に近い場所へと行くことができた。誰も到達したことのない宇宙の聖域に入り、神の顔に触れることができた*4のだと、私ははっきりと感じることができました。

『月とライカと吸血姫』の感動的なクライマックス、それを通じて私たちは、作中の世界で神話が創生された瞬間を目撃したのです。しかもそれは、現実世界の神話とは異なり、広く語り継がれることのない、イリナとレフだけが知っている真実の神話となったのです。実にロマンチックではないですか。これが、私が本作を素晴らしいと思う第三の理由です。

ソ連の英雄となったガガーリンは、自由を制限され、再び宇宙へ飛び立つこともなく、1968年、訓練飛行中の事故で亡くなります。宇宙から帰還した後のガガーリンについて見ていくと、イリナとレフの身にこれから降りかかる悲劇を暗示しているようにも思えます。それでもこの2人ならきっと困難を乗り越えられる、笑ってハッピーエンドを迎えることができるはずだ、と強く願わずにはいられません。4月に発売される第2巻も読みたいと思います。

*1:そこまで万全を期しても往々にして事故は起こる。

*2:もちろん、これはあくまでも米ソ冷戦期の話であって、現在のロシアのロケットは非常に安全なものになっている。

*3:作者はあとがきで、イリナのモデルは存在するがそれは人間ではないと述べているが、おそらくこのマネキンがモデルと思われる。

*4:http://www.davidpbrown.co.uk/poetry/john-magee.html

『けものフレンズ』のツチノコは言動が意味不明すぎて萌える

アニメ けものフレンズ

かばんちゃんとサーバルちゃんに会った瞬間、叫び声をあげて逃げ出すツチノコ「アアアアアアア!!!」「な、なな、なんだお前ら!」

  • 普通の声じゃなくて、文字として表すのが難しい特徴的な奇声をあげるツチノコ、かわいい。

「そこ閉めたのかコノヤロー!!」「くそぅ!あの扉が閉まれば簡単に出られなくなるから、わざわざ挟んどいたのにぃぃぃ!!」

  • 喉の奥から絞り出すような声でイライラを表現するツチノコ、超かわいい。

「見れば分かるだろツチノコだよっ!」

  • 誰が見ても「見れば分かる」状態じゃない態勢。壁に隠れるシャイなツチノコかわいい!

壁を引っ掻くサーバルちゃんにキレるツチノコ「ああああああああああ!!!何してんだお前!ここは貴重な遺跡だぞぉ!!」「うぬぬぬぬぬ…くそぅ!…ついて来い!」

  • サーバルの予想外の行動に慌てふためくツチノコ、クッソかわいい!

「昔作られた遺跡だっ」

  • 急に優しい声色になるツチノコ、クソワロタ。

「お前の鼻は、飾りかーっ!!!」

  • 急に大声を出すツチノコ、意味不明過ぎて萌える。

ジャパリコインを見つけて興奮するツチノコ「ウオオア○▼※△☆▲※◎★●ハッ!!!」

  • もはや何言ってるか分かんなくて超萌える。

「これはジャパリコインだ!昔パークで使われていた通貨で、あぁぁ、通貨って言うのはだなぁ、今のジャパリまんのように、いろんなものと!」

  • 興奮してまくしたてるツチノコ、マジかわいい!

我に返って急に恥ずかしがり「何だコノヤロー! オ"レ"ェ"●&@*+◇※▲シャー!!!」

  • 言動がトリッキーすぎる。萌える。

ようやく外に出てはしゃぐツチノコ「うおー!スゴイゾ!アハハ#&@*※▲+◇∴」

  • テンションの上がり下がりが激しくてホント萌える。

「う、う、うん! た、たぶん正式に使われる前に例の異変が起きて、だから地図には載っていなかったんだろう」

  • あとで我に返って恥ずかしがるのが超かわいい。

「今日は…良かった…。機会があれば、またな!」

  • 最初は2人のことあれだけウザがってたのに、たった一日で超デレてるのが可愛い。壁に隠れながらしっぽ振ってるのがマジで萌え死ぬwww

という感じで、『けものフレンズ』のツチノコは、ことあるごとに挿入される謎の奇声と、意味不明な行動が最高にかわいいです。小林ゆうグッジョブとしか言いようがない。

『けものフレンズ』のハシビロちゃん

アニメ けものフレンズ

けものフレンズ』を見て、去年上野動物園で見たハシビロコウのことを思い出したので、その時に撮った写真を見せるよ。

すご~い!

基本じっとして動かないけど、時々、こんな風に羽を広げたりするよ。

ありがとう、『ゼロの使い魔』

ライトノベル

以前にも書いたことがあるが、私が生まれて初めて読んだライトノベルは『ゼロの使い魔』だった。2000年代後半に猛威を振るった釘宮病は、当時中高生だった私にも強い影響を及ぼしており、『灼眼のシャナ』や『ハヤテのごとく!』などと同じく釘宮理恵が出演しているアニメ版『ゼロの使い魔』を私が見ることになるのは必然だった。その後、アニメで描かれたストーリーの続きを知りたいと思い、原作ライトノベルも読み始めた。

それはもう本当に衝撃的だった。当時の私が読んでいた小説と言えば、まあ普通の、健全な、一般的な文学作品だけである。ファンタジー系の作品にしても、『ダレン・シャン』とか『ハリー・ポッター』とかを読んでいた程度である。ところが、『ゼロの使い魔』ときたら、ツンデレ貧乳な女の子がいて、情熱的な赤髪褐色の子やクールな眼鏡っ娘がいて、庶民的で強引なメイドさんや気高く気品に満ちた王女様もいて、挙句の果てには、主人公が巨乳のハーフエルフのおっぱいを揉んだり、正妻とイチャイチャしながら「レモンちゃん可愛い」とか言ってるのである。こんな面白い小説がこの世にあるのかと思った。

これをきっかけにして、いろんなラノベを読み始めた。もちろん、萌えアニメや深夜アニメもますます見るようになった。『ゼロの使い魔』がなければ、私がこんなところでブログを書いてることもなかっただろう。

しかし、15巻を過ぎたあたりから、さすがにマンネリ化を感じずにはいられない状態になり、最新巻を読むのも忘れてしまった。それからしばらくして、ヤマグチノボル先生が亡くなったというニュースを聞いた。その後はショックで続きを読むこともできずにいたが、生前に書かれたプロットを元に完結編が書かれるというニュースを聞き、再び『ゼロの使い魔』を読み始めた。

初めて本書を手に取った時の新鮮さと喜びを思い出しながら、第20巻(ヤマグチノボル本人が執筆した最後の巻)を最後まで読んだ。あとがきには、次のような一文があった。

才人もね、いよいよ大人になってきました。少年ていうのは、やることを見つけると大人になるんすよ。作中でいつだかルイズもいってましたが、それはもう、一瞬で。見事なぐらいに。
(中略)
この本を読んでいるみなさんが、そんな『やるべきこと』を見つけることを祈ります。今はそういうの見つけにくい時代かもしれませんが、どんな時代だって必ずあるはず。『やるべきなにか』が。*1

私はこれを読んで涙が止まらなくなった。そして、ヤマグチノボル先生にとっては『ゼロの使い魔』を完成させることこそが「やるべきこと」だったんだと思った。『ゼロの使い魔』とは、大切な人のために命を懸けることなど考えたこともない普通の高校生・才人が、ルイズを守るという「やるべきこと」を見つけていく物語。才人が「やるべきこと」のために命を懸けたように、作者もまた彼の「やるべきこと」のために命を懸けたのだ。

おそらく私はこれからも数多くのライトノベルを読むだろう。時が過ぎるにつれて私の中の「名作」は次々とアップデートされていくだろうが、『ゼロの使い魔』が初めて夢中になった作品であるという事実だけは永遠に変わらない。私をオタクの道に引きずり込んだ作品として、日本中に釘宮病患者を生み出した作品として、そして、ヤマグチノボルという作家が命を懸けて完成させた作品として、『ゼロの使い魔』はこれからもずっと語り継がれていくだろう。

*1:ゼロの使い魔』、第20巻、230頁