新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

4コママンガ

『ステラのまほう』感想

ステラのまほう 1巻 (まんがタイムKRコミックス)作者:くろば・U芳文社Amazonステラのまほう 10巻 (まんがタイムKRコミックス)作者:くろば・U芳文社Amazonこの怪作を心の中でどう整理すればいいのか判断がつかないでいる。主人公・本田珠輝は高校入学と…

『星屑テレパス』感想

星屑テレパス 1巻 (まんがタイムKRコミックス)作者:大熊らすこ芳文社Amazon星屑テレパス 2巻 (まんがタイムKRコミックス)作者:大熊らすこ芳文社Amazonまるでパッチワークのように華やかで多様なコマ割りと吹き出し、その中で紡ぎ出される繊細な百合の…

『城下町のダンデライオン』と日本の皇室について

城下町のダンデライオン (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: 春日歩出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2013/03/27メディア: コミックこの商品を含むブログ (11件) を見る『城下町のダンデライオン』を読むと何かすごく新鮮な感じがした。というもの、やっぱ…

『スクール・アーキテクト』第1巻のあまりにも正しくない美しい世界

スクール・アーキテクト 1巻 (まんがタイムKRコミックス)作者: 器械出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2015/04/10メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る『スクール・アーキテクト』第1巻読んだ。何だろう。すごく心がモヤモヤする。コタちゃんが最後…

『フレラジ☆』第2巻の希望に満ちたラストが素晴らしかった

フレラジ☆ (2) (まんがタイムKRコミックス)作者: 種田優太出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2015/03/27メディア: コミックこの商品を含むブログ (1件) を見る『フレラジ☆』第2巻、すごく良かった。確かに物語の結末としては中途半端なのかもしれない。そ…

『きんいろモザイク』の綾になりたい

いや気楽でいいですよね一人旅。でもふと旅行先で思ったりするんですよ。あれ,これ不知火連れて歩いたら楽しいんじゃね? って。なんというか彼女のまとうあの忠犬オーラと実直さと単純さとでもその裏に隠された感情の豊かさを見ていると,この子には広い世…

『Aチャンネル』第6巻感想―るんとトオルとの関係性の変化

ああ~、前髪切りすぎたユタカかわいすぎる。一方、髪型ディスってると言いがかりつけてブチ切れるミポリンには正直ドン引きですが、そこがまた可愛い! でもねえ…この怒り方は尋常じゃないですよ…。過去に一体何があったのか? ミポリンの抱える深い闇を垣…

『スロウスタート』感想―秘密を抱え込む苦しみとカミングアウトの恐怖

スロウスタート (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: 篤見唯子出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2014/08/27メディア: コミックこの商品を含むブログ (5件) を見る篤見唯子作『スロウスタート』は日常系4コマ漫画でありながら結構重い設定とストーリーが特徴…

SAOのパロディ4コマ漫画『そーどあーと☆おんらいん。』が面白い

そーどあーと☆おんらいん。 1 (電撃コミックス EX 176-1)作者: 川原礫,南十字星出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2012/09/27メディア: コミック購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見るそーどあーと☆おんらいん。 (2) …

『フレラジ☆』第1巻―緊張してる時の茜ちゃんの表情が最高に可愛いです

まんがタイムきららキャラットに連載中の『フレラジ☆』、その単行本第1巻を読みました。主人公の朱木茜ちゃんが死ぬほど可愛いですね。この作品は、ラジオ番組「フレラジ」に出演している新人声優4人の奮闘記なのですが、この茜ちゃん(上表紙の右上の子)は…

今月の『Aチャンネル』が素晴らしかったという話(ネタバレ注意)

まんがタイムきららキャラット8月号の『Aチャンネル』が良かったです。今回のお話はトオルが手紙で告白されてそれを断るという、まあよくあると言えばよくある話なんですが、「へ~、それを『Aチャンネル』でやるんだ~」と驚きました。しかも、日常系4コマ…

縁ちゃんに萌え死ぬ『ゆゆ式』第6巻

あぁ~萌え死ぬ~『ゆゆ式』を見始めた頃は圧倒的に唯ちゃん好き好きだったんですが、アニメ版を見た後にはゆずこのことが狂おしいほど好きになってしまいまして、この抑えきれない衝動をどうしたらいいものかと思っていたのですが、最近になって、アレ、縁…

『寄り道ファミリ』私論―高度にルール化された「家族ごっこ」

萌え4コマ漫画に代表される、女の子どうしのユル~い日常を描く作品では、登場人物どうしの「共有」の感覚が大切にされているように思う。それには、「物理的な共有」と「精神的な共有」とがある。「物理的な共有」とは、物語の舞台となる「場」や、そこで起…

『ゆゆ式』関連記事を読んで、ようやく自分の中で「ゆゆ式とは何か」を理解できるようになってきた

特に縁が部活終了の合図を出すまでの “間” と “表情” については色々と想像が捗るところで、あのタイミングでのあの行動に関しては決して「彼女一人のお腹が空いたからではない」というのが自論です。 (中略) それは、例えば縁が “二人の目線を自分の中に…

『LSD~ろんぐすろーでぃすたんす~』に描かれた理想的な部活動の姿

LSD~ろんぐすろーでぃすたんす~ (2) (まんがタイムKRコミックス)作者: ほた。出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2013/04/26メディア: コミックこの商品を含むブログ (6件) を見る『LSD~ろんぐすろーでぃすたんす~』第2巻、読みました。相変わらず素晴らしい…

『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』と「友達が欲しい系」作品について

彼氏ってどこに行ったら買えますの!? (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: 火曜出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2013/04/26メディア: コミックこの商品を含むブログ (11件) を見るついつい表紙買いしてしまったんですが、大正解でした。この『彼氏ってどこ…

『Aチャンネル』第3巻―繊細なトオルンの心理を見事に表現していて素晴らしい

バットで頭を打ったるん。それを見たユー子、いつもバットを持ち歩いてるトオルンがるんを殴ったと勘違い。「てめえ! 俺のトオルンに何しやがるんだ、ゴルァ!」という読者諸兄の声が聞こえてくるようだ。で、何も悪くないのに叱られたトオルンは・・・。ト…

『ゆゆ式』第4巻―相変わらず唯の表情が非常に可愛くて素晴らしい

本当に凄い。手の中指と薬指の間を開けるやつ(あずにゃんがやってた例の手の体操)を「むずかしいやつ」と形容するセンス! そして何より、この場面に限らず、唯がいつものメンバーと一緒に爆笑してる姿は本当に可愛い。唯は普段はクールだけど、実はすごく…

部活動論2―『LSD〜ろんぐすろーでぃすたんす〜』、陸上部

『LSD』に描かれる陸上あるあるネタが面白い LSD ?ろんぐすろーでぃすたんす? (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: ほた。出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2012/01/27メディア: コミック購入: 4人 クリック: 60回この商品を含むブログ (12件) を見る近年、…

登場人物を分類するための一般的手法の提唱―『けいおん!』と『Aチャンネル』を例に

『けいおん!』の登場人物の分類 かいん氏が書いた『2つの萌え概念と「けいおん!」の批評性』という記事は、はてなダイアリー界隈で一時期話題になった「独律説」*1が初めて言及されている記事である。この説自体は上記記事を読んでもらうこととして、ここで…

『ねこのひたいであそぶ』を逆説的に考える―日常系4コマ漫画の再考に向けて

『ねこのひたいであそぶ』の不思議な世界 ねこのひたいであそぶ (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: なんにゃか出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2011/04/27メディア: コミック購入: 3人 クリック: 119回この商品を含むブログ (16件) を見る『ねこのひたい…

『ゆゆ式』と『けいおん!』の比較―同じ日常系4コマ漫画でも「感情の振幅」は異なる

『ゆゆ式』3巻を読んで思ったことを少しだけ話してみる。言うまでもないことだけど、この作品も、前に自分が述べたような『けいおん!』や『Aチャンネル』と同じ系譜の中にある。つまり大まかに言えば、最近流行りの「日常系4コマ漫画」ってことで一括りにさ…

『Aチャンネル』と『けいおん!』の比較―るんとトオルとの微妙な距離感

『Aチャンネル』と『けいおん!』は、出版社が同じということもあり、今後いろいろと比較されると思う。両作品の共通点として、主要登場人物の相関が「複数の先輩と、一人の後輩」という形になっていることが挙げられる。しかし、『けいおん!』ではキャラクタ…