新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

マンガ

『ぼっち・ざ・ろっく!外伝 廣井きくりの深酒日記』第1巻感想

廣井きくり。『ぼっち・ざ・ろっく!』に登場するバンド・SICKHACKのベース&ボーカル。重度のアル中で、ライブ中も酔っぱらいながらパフォーマンスを行い、頻繁にライブハウスの機材を壊す。稼いだ金は機材の弁償と酒代に消えていくのでいつも金欠である。…

『それでも歩は寄せてくる』、堂々完結!

それでも歩は寄せてくる(17) (週刊少年マガジンコミックス)作者:山本崇一朗講談社Amazon元々作者である山本崇一朗氏がtwitterに上げていたラフなイラストだったものが、やがて週刊少年マガジンで連載開始され、単行本にして17巻も続いたのだから、世の中…

『ルリドラゴン』第1巻感想

ルリドラゴン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:眞藤雅興集英社Amazon高校1年生の青木ルリがある朝目覚めると、なんと頭にツノが生えていた。母親によると、実はルリの父親はドラゴンで、その力を受け継いでしまったらしい。高校の先生やクラスメイトはツ…

『タコピーの原罪』感想

タコピーの原罪 上 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:タイザン5集英社Amazonタコピーの原罪 下 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:タイザン5集英社Amazon宇宙からやってきたハッピー星人であるタコピーは、小学生の女の子・久世しずかと出会う。タコピーは様…

うるしパイセン可愛すぎ問題

それでも歩は寄せてくる(10) (週刊少年マガジンコミックス)作者:山本崇一朗講談社Amazon早くも第10巻発売だが、全く勢いは衰えずもうキュンキュンしまくりである。特に良かったのが第126話。下校中に雨に降られ神社で雨宿りする歩とうるし先輩なのだが、…

『よふかしのうた』第9巻感想

よふかしのうた(9) (少年サンデーコミックス)作者:コトヤマ小学館Amazon先日アニメ化も決定した『よふかしのうた』。今月原作漫画の第9巻が発売されたのですが、もう凄まじいですな…。もともとこの作品の魅力は、何といっても、主人公であるコウとナズナ…

『ウマ娘 シンデレラグレイ』感想

ウマ娘 シンデレラグレイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者:久住太陽,杉浦理史,伊藤隼之介(原作:Cygames)集英社Amazonウマ娘 シンデレラグレイ 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者:久住太陽,杉浦理史,伊藤隼之介(原作:Cygames)集英社Ama…

『かぐや様は告らせたい』―最近の伊井野ミコがヤバすぎる

遅ればせながら『かぐや様』を22巻まで読んだのですが、いやもう、これ、スゲーわ・・・。伊井野ミコがどんどん魅力的なキャラになっていってるのよ!かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者:赤坂アカ集英…

それでも人は宇宙を目指す―『メテオノーツ』感想

第1話と第2話 メテオノーツ(1) (サイコミ×裏少年サンデーコミックス)作者:Cygames,都尾琉発売日: 2020/08/28メディア: Kindle版かつて、こんなにも緻密に、こんなにも美しく、宇宙とそれに挑む人達を描いた漫画があったであろうか。『メテオノーツ…

『僕の心のヤバイやつ』がヤバすぎた

僕の心のヤバイやつ 1 (少年チャンピオン・コミックス)作者:桜井のりお発売日: 2018/12/07メディア: Kindle版もう1巻読んだ時点で「これ、ヤバいやつや!」ってなる。中二病的自意識をこじらせた男子中学生の内面をこれほど深く掘り下げていった作品他にあ…

『よふかしのうた』感想

よふかしのうた(1) (少年サンデーコミックス)作者:コトヤマ発売日: 2019/11/18メディア: Kindle版14歳の少年・夜守コウはとある出来事がきっかけで不眠症になり、ある日、夜の町に一人飛び出した。そこで出会った怪しげな吸血鬼・七草ナズナが、コウを夜…

『シャーマンキング』再アニメ化によせて

SHAMAN KING(1) (マガジンエッジKC)作者:武井 宏之発売日: 2020/06/17メディア: コミックシャーマンキング。決して完璧な作品というわけではない。物語の後半は、他のジャンプ系バトル漫画の多くがそうであるように、展開は遅く、グダグダ感が否めない。唐突…

花子くんが可愛すぎて生きるのがつらい―『地縛少年花子くん』原作ネタバレあり感想

泣かせたい、この笑顔。もう可愛すぎるでしょ、花子くん。普段は飄々としていて助手の八尋寧々ちゃんを苛めて遊んでいるドSな花子くんですが、たまに見せてくる人間味溢れる表情がもう可愛すぎて生きるのがつらい。特にこの泣き顔、怯えた表情。もう最高であ…

『行進子犬に恋文を』は百合漫画版『陸軍幼年学校よもやま物語』である

もう、尊さの塊みたいな作品なので、百合好きの人は絶対に読んでほしい。行進子犬に恋文を(1) (百合姫コミックス)作者:玉崎 たま発売日: 2018/06/18メディア: コミック突然だが、国が発展する上で必要不可欠なものとは何か。それは、お国のために汗水たらし…

『すべての人類を破壊する。それらは再生できない。』感想

西部劇はアメリカ人の心の原風景を描き出す。『オトナ帝国の逆襲』は、大人が抱く60年代へのノスタルジーとそこからの決別を描く。『すべての人類を破壊する。それらは再生できない。』は1990年代後半の空気感を描き、見る者に強烈な懐かしさを抱かせる。す…

『がっこうぐらし!』、堂々完結

がっこうぐらし! 12 (まんがタイムKR フォワードコミックス)作者:原作/海法紀光[ニトロプラス] 作画/千葉サドル出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2020/01/10メディア: コミックゾンビ映画の伝統を踏襲しつつも、それを超えるテーマ性が付加された見事なエンデ…

『かぐや様は告らせたい』第15巻と『弱キャラ友崎くん』について

かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 15 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者: 赤坂アカ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2019/07/19メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る『かぐや様は告らせたい』第15巻、いわゆる「氷のかぐや様」編で…

『放課後ていぼう日誌』感想

ここ数年、女の子と大自然やアウトドア系趣味を組み合わせた漫画がブームである。そういった漫画が『のんのんびより』を皮切りに、『ヤマノススメ』『ろんぐらいだぁす!』『ゆるキャン△』と次々にアニメ化されているが、そこに今度『放課後ていぼう日誌』が…

『それでも歩は寄せてくる』第1巻感想

それでも歩は寄せてくる(1) (KCデラックス)作者: 山本崇一朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/07/04メディア: コミックこの商品を含むブログを見るもう大っっっ好き…。うるしパイセンかわいいよ~、うるしパイセ~ン…。もう何なの?この可愛い生き物。う…

『ささやくように恋を唄う』第1巻感想

かげぬい(艦これの陽炎と不知火の百合カップリング)は、この世で最も尊いものの一つである。そんなかげぬいというジャンルにおいて、私の知る限り最も尊い同人誌(例えば、『不知火は甘え方が分からない』)を書かれているのが、竹嶋えくという作家である…

『疑似ハーレム』感想

疑似ハーレム (1) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)作者: 斉藤ゆう出版社/メーカー: 小学館発売日: 2019/03/12メディア: コミックこの商品を含むブログを見るこれは萌える。圧倒的に萌える。演劇部に所属する七倉凛は、同じ部の先輩で「ハーレム…

『かぐや様は告らせたい』各話のパターン分類について

図1 『かぐや様』各話のパターン分類とその表記法 『かぐや様は告らせたい』第1巻から第12巻までに登場する話のパターンを14種類に分類し、それぞれに記号と名称を設定した。参考までに、各パターンにおける代表的な話を事例として表記した。 図2 『かぐや…

『かぐや様は告らせたい』第12巻についての3つの論点

かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 12 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者: 赤坂アカ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2018/12/19メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る かぐや様、新たな次元へ 天才数学者ジョン・ナッシュがプリンス…

『水平線の、文月』は全人類必読の聖典である

艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 水平線の、文月 (1) (角川コミックス・エース)作者: ななてる,「艦これ」運営鎮守府出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/12/10メディア: コミックこの商品を含むブログを見る『水平線の、文月』第1巻読んだ。かわいいいいいい…

『がっこうぐらし!』第10巻は、嘘と欺瞞に満ちた日本の就職活動のメタファーである

がっこうぐらし! (10) (まんがタイムKR フォワードコミックス)作者: 原作:海法紀光(ニトロプラス),作画:千葉サドル出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2018/06/12メディア: コミックこの商品を含むブログ (1件) を見るゾンビがうごめく高校での生活は、現実の学…

『かぐや様は告らせたい』―世界に絶望した人が世界は「いい奴ばかりじゃないけど悪い奴ばかりでもない」と気づくまでの物語

かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 9 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者: 赤坂アカ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2018/04/19メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 石上優の物語 『かぐや様は告らせたい』単行本第9巻で、こ…

『少女終末旅行』最終巻―孤独と絶望が教えてくれた私達のかけがえのなさ

ついに『少女終末旅行』が完結した。なぜ世界は滅んでしまったのか…。なぜこの世界には私達しかいないのか…。そんな疑問を抱えたまま、ただひたすら終末世界で旅を続けるチトとユーリを見て、私はどうしても、彼女たちを現実の地球に生きる我々人間と重ね合…

『少女終末旅行』最終話―絶望的だが最高のハッピーエンド

アニメ化されたエピソードより先の部分がホームページ上で見れるので、『少女終末旅行』アニメ版だけ見て満足してる人は必ず原作の方も読みましょう。少女終末旅行 | くらげバンチその原作が先日ついに最終回をむかえたわけですが、何かこう、心にとてつも…

『少女終末旅行』―終末と救済と孤独にまつわる物語

少女終末旅行 1巻 (バンチコミックス)作者: つくみず出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/05/08メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 『少女終末旅行』総評 終末もの(ポスト・アポカリプス)によくある反戦・反核の思想、行き過ぎた科学技…

『きみはかわいい女の子』の小枝ちゃん可愛すぎ問題

古今東西、小さいものは可愛いと決まっているのです。枕草子にも「小さきものは、みなうつくし」と書かれているくらいですから、それはもう不変の真理と言ってもいい。というか、ちっこくてかわいい女の子と付き合いたいって妄想したことない男っているんで…