新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

アニメにおける挿入歌の役割とは―『けいおん!』『Angel Beats!』の挿入歌の比較・考察

『けいおん!!』と『Angel Beats!』。2010年を代表する両アニメには、一つ共通点がある。それは、キャラクターの心情やストーリーを盛り上げるために挿入歌が多用されていることである。両アニメとも、挿入歌が単にBGM的な音楽の枠を超え、作品に無くてはなら…

それでも「生きることは素晴らしい」と言う究極の「人生讃歌」―『Angel Beats!』私論

2010年、衝撃的な怪作が誕生した。『Angel Beats!』である。この作品が各所で賛否両論を巻き起こし、良い意味でも悪い意味でも2010年前半に大きな注目を集めたことは、皆の知るところであろう。この作品については他のブログでさんざん語り尽くされているの…

「本当に信じられるもの」とは何か―『電脳コイル』に見る物質主義(唯物論)からの決別

全てのアニメを見ているわけではないので断言は出来ないが、おそらく『電脳コイル』は2007年のテレビアニメにおける最高傑作である。独創的な世界観と美しい作画、魅力的なキャラクターと声優達の名演など、良い所を挙げていてはきりがないが、今日は第24話…

誰かの犠牲の上に成り立つ平和とは―『イリヤの空、UFOの夏』が描く「日本人の罪深さ」

セカイ系の代名詞とも言われているライトノベル『イリヤの空、UFOの夏』を読み終わった後に、我々が感じるモヤモヤとした思い、やるせなさは一体何に起因するのだろう。もしこの作品が、ただ主人公とヒロインの堅い愛を描いただけの作品だとしたら、こんな感…

「普通」と「異常」の境界で―『WORKING!!』『荒川アンダーザブリッジ』が語りかけるもの

今年、注目すべき2つの作品がアニメ化された。『WORKING!!』と『荒川アンダーザブリッジ』である。この2つには共通点がある。それは「普通」と「異常」とが遭遇することによって起こる出来事を描いているという点である。「日常」と「非日常」、「常識」と「…