新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『ドラえもん』『荒川アンダーザブリッジ』に見る現代社会の病理―流行と権威主義

『ドラえもん』と流行 まだ声優が大山さんだった頃のアニメ版ドラえもんに「のび太ニューファッション」という話があるんだけど、これが実に良く「流行」というものの本質を表現していて面白い。ジャイアンが主将を務める少年野球チームでは、Tike(もちろん…

『魔法少女まどか☆マギカ』についての2つの論点―「魔法少女の救済」と「まどかの自己犠牲」

はじめに 『魔法少女まどか☆マギカ』の最終回について語る場合、次の2つの観点から考察できると思う。1点目として、本来ならば魔女になるはずだった魔法少女達は、まどかによる世界の改変によって魔女になることなく消滅できるようになったわけだけど、そう…

『ゆゆ式』と『けいおん!』の比較―同じ日常系4コマ漫画でも「感情の振幅」は異なる

『ゆゆ式』3巻を読んで思ったことを少しだけ話してみる。言うまでもないことだけど、この作品も、前に自分が述べたような『けいおん!』や『Aチャンネル』と同じ系譜の中にある。つまり大まかに言えば、最近流行りの「日常系4コマ漫画」ってことで一括りにさ…

『Aチャンネル』と『けいおん!』の比較―るんとトオルとの微妙な距離感

『Aチャンネル』と『けいおん!』は、出版社が同じということもあり、今後いろいろと比較されると思う。両作品の共通点として、主要登場人物の相関が「複数の先輩と、一人の後輩」という形になっていることが挙げられる。しかし、『けいおん!』ではキャラクタ…

『緋弾のアリア』に学ぶ国際政治―各勢力についての要点整理を兼ねて

(※注)『緋弾のアリア』に関する重大なネタバレがあります。原作ライトノベル9巻まで読んでない方はご注意を。 『緋弾のアリア』第8巻以降の勢力図 『緋弾のアリア』は、第5巻においてイ・ウーが壊滅し、一区切りがついたと言って良いでしょう。しかし、イ…