新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『エンペラーといっしょ』感想

『エンペラーといっしょ』は、ある日、主人公が冷蔵庫を開けるとその中に何故か皇帝ペンギンがいて、それから一緒に生活し始める、というシュールなコメディです。この漫画の魅力は何と言っても、エンペラーさんの圧倒的な可愛さですよね。

しかし、よくよく考えてみれば、何故、エンペラーさんのことをこんなにも可愛いと思うのでしょう。例えば、萌えアニメのキャラクターを見た時に感じる「可愛い」とは明らかに違いますよね。そして、犬・猫・その他諸々の、世間一般から「可愛い」と言われている小動物たちとも、明らかに異なるオーラを放っています。

にも関わらず、何故エンペラーさんは可愛いのか、その理由を検証していきましょう。

理由1・とにかくデカい

皇帝ペンギンは世界で一番デカいペンギンであり、人間の子どもくらいの大きさがあります。感じ方は人それぞれでしょうが、思ってたよりデカいと感じる人が多いんじゃないでしょうか。『となりのトトロ』のトトロやネコバスなどもそうですが、デカいものは可愛いと昔から決まっていますよね。

理由2・モコモコしてる

この漫画のエンペラーさんはとにかくリアルです。首回りの羽毛が若干黄色くなってるのとか、お腹の羽毛のツヤみたいなのが、かなり実物に近いと思います。まるで次元を超越して、モフモフの肌触りまで伝わってくるようなリアルさですので、読者の多くが触ってみたいという衝動に駆られることでしょう。

理由3・つねに我が物顔

エンペラーさんは常に家中を我が物顔で歩き回っていて、まるで自分の物であるかのようにソファーとかベッドを占領してます。人間から何を言われても表情一つ変えず、むしろ人間の方がたじたじになってるくらいです。余談ですが、私の家の近所にいるハトは大体いつも道の真ん中で寝そべっていて、人が来ても一切動こうとせずむしろ人の方が避けて通るレベルなのですが、エンペラーさんもそれに通じるふてぶてしさがあり実に可愛いですね。

理由4・コントロール不可能

犬や猫のような小動物の場合、いかにも人間に「飼われている」という感じですよね。特に犬の場合、しつけをすることで、人間の言うとおりに行動したりもできます。ところが、エンペラーさんは、全く行動を制御できません。予想外の行動を取って、人間を慌てさせてばかり。もう、やりたい放題です。

理由5・アイツに似てる

ここまで検証を進めるうちに、あれ?こんな感じの動物どっかで見たことあるんだけど…と感じるようになりました。え~っと、誰だったかなあ。すごく身近にいるような気がするんだけど……あ、思い出した。

こいつ、熊本にいるデカくて黒いクマとそっくりじゃねえか。

確かにそうだ。まず第一に、アイツは相当デカい。人の背丈くらいありますからね。そして、めっちゃ胴長短足でモコモコしてる。しかも、我が物顔で熊本の町を闊歩してるし、TV中継でもやりたい放題やってるよなあ…。

というわけで、エンペラーさんはすごく、くまモンっぽいです。家に一匹くまモンがいるみたいな感覚です。なるほど、そりゃ可愛いわけだ。