新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

アニメ版『ゴールデンカムイ』第2話を見て感じた事

捕まった白石が「そのアイヌはお前さんの飼い犬か?」と言った後に、杉元が白石のあごを掴むシーン。杉元の顔にまったく迫力が無くて一気に残念度が増した。あそこは、最大限の怒りをこめた修羅の形相でなければならないのに…。ギャグで白石が調子乗って怒られてるのとはわけが違うのに…。

そもそも原作ではこの後に杉元の回想が始まって、とある理由によりほとんど追放同然で生まれ故郷を出る羽目になり、恋心を抱いていた幼馴染とも別れざるを得なかったという過去が語られる。このように突然差別される立場に置かれた経験があったからこそ、杉元は、アイヌ民族への差別や偏見が色濃く残っていた当時であっても、アシリパを一人の人間として尊重するし、彼女を「犬」呼ばわりした白石に激怒するのである。

この物語の根幹にかかわる重要な描写をまともに表現できないのって、アニメ製作者としてダメダメすぎると思うんだけど…。

顔芸がいまいちだった件については、回を重ねるごとに良くなってきてるので、今は心配していない。