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新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選

今年もこの季節がやってきました。例年通り、ブログ「新米小僧の見習日記」を参考にして、

・2015年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。

というルールで、今年最も印象深かった10話を選出します。

『響け! ユーフォニアム』、第8話、「おまつりトライアングル」

脚本:花田十輝、絵コンテ:藤田春香、演出:藤田春香、作画監督:秋竹斉一
関連記事:『響け! ユーフォニアム』総評 - 新・怖いくらいに青い空

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第8話では、中学時代の出来事が原因で互いに距離感を掴めきれずにいた久美子と麗奈が、夏祭りをきっかけにして急接近する。しかも、その接近の仕方が尋常じゃない。まず麗奈が内心を見透かすようにズカズカと久美子の心の中に侵入してくると、それに対抗して久美子の方も、葉月や緑輝には見せない本音を曝け出して麗奈と向かい合う。山に登っている時に交わされる怪しげな会話の数々、その後に続く「特別になりたい」という麗奈の独白、それに見とれて「命を落としてもいい」とすら思える久美子、この一連の描写を包み込む独特の空気感。画面を食い入るように見つめてしまうとは、まさにこの事だと思った。

ゆるゆり さん☆ハイ!』、第10話、「君とならいつまでも」

脚本:畑博之、絵コンテ:片貝慎、演出:片貝慎、作画監督:原田峰文・片岡千春・大谷直子・上原史也・藪田裕希・橋本純一

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京結衣は、『ゆるゆり』の骨格であり、普遍の原理であり、世界の真理である。それは現代物理学におけるニュートン力学のようなものだ。京結衣を理解しなければ、『ゆるゆり』を真に理解することはできない。それは最も基本的・普遍的なカップリングであると同時に、最も複雑かつ難解な『ゆるゆり』の深淵である。

北陸の雪景色を舞台にして描かれる美しい京結衣。中谷宇吉郎は「雪は天から送られた手紙である」と言ったが、その言葉を借りるなら、京結衣はなもり神から人類に送られた手紙であると言えるだろう。そして、それらの手紙には、人類にとって計り知れないほどの価値を持つたくさんの情報が詰まっているのだ。

『がっこうぐらし!』、第1話、「はじまり」

脚本:海法紀光、絵コンテ:安藤正臣、演出:安藤正臣、作画監督:飯野まこと・成川多加志・堤谷典子・市川美帆

もうこの回について改めて話すことなどないくらいに、各所で注目された第1話。ほのぼのとした日常を約20分にわたって描き続けた後で、視聴者に知らされる衝撃の事実。その瞬間に、なぜ彼女たちは学校で寝泊まりしているのか、なぜ校舎内にバリケードがあるのか、なぜ胡桃は四六時中シャベルを持っているのか、それらの疑問が一気に氷解し、視聴者の体に戦慄が走る。さらに、この第1話を最初から見直すと、作中のあらゆる描写に重要な意味が隠されていたことを知り、視聴者はさらなる衝撃を受ける。これぞまさに、映像作品を見る醍醐味ではないだろうか。

『ハロー!!きんいろモザイク』、第9話、「とっておきの一日」

脚本:伊神貴世、絵コンテ:金崎貴臣、演出:小野田雄亮、作画監督:鄭晧元・宋進英・谷口繁則

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綾も作中でハアハア言っていたが、私も綾と同じ気持ちである。陽子が可愛すぎて生きるのが辛い…。もうですね、夏休みに綾と2人でいる時の陽子の一挙手一投足が可愛くて仕方がないです。特に服の着せ替えシーンが最高でしたね。陽子の汗が染み込んだ服を着て、その後、下着姿の陽子に後ろから抱きつかれている綾が羨ましすぎて死にそう。生まれ変わったら綾になりたい…。

艦隊これくしょん-艦これ-』、第9話、「改二っぽい?!」

脚本:花田十輝、絵コンテ:青山弘、演出:小坂春女、作画監督:王國年・Lee Duck Ho
関連記事:修行僧的スポーツアニメとして見る『艦これ』―あるいは、司令官への愛ゆえにストイックに努力し、喜びと絶望を味わった一人の艦娘の物語 - 新・怖いくらいに青い空

この第9話を批判してる人の大半は、後半で鎮守府が攻撃されて提督が行方不明になるという展開が、あまりにもご都合主義で色々と無理があるんじゃないかという意見をお持ちだと思うし、その意見に対しては私も全くその通りだと思う。しかし、『艦これ』というアニメを吹雪の成長物語だと捉えた場合に、吹雪の努力・葛藤・挫折を最も丁寧に描いていたのもまた第9話だった。むしろ、前半の最後、落ち込んでいた吹雪が元気を取り戻して鎮守府に帰って行くところでアニメが終わっていたら、アニメ『艦これ』の評価もだいぶ変わったのではないか。

『SHIROBAKO』、第22話、「ノアは下着です。」

脚本:横手美智子、絵コンテ:倉川英揚、演出:菅沼芙実彦、作画監督:秋山有希・川面恒介・今泉賢一

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漫画でも何でもそうだが、初めのうちは「何やコイツ」と思って嫌っていたキャラが、後々になって実はすごく良い奴だったり、人間味あふれた共感できるキャラだったと分かる展開がすごく好きだ。『SHIROBAKO』において、その役回りを担ったキャラが太郎と平岡だったと思う。この第22話でこの2人のことが好きになった視聴者は結構多いのではないだろうか。

居酒屋で並んで酒を飲む2人。初めて語られる平岡の辛い過去。「あん時の俺はバカか…」と昔の自分を否定する平岡に、「ダイちゃんはバカじゃないよ~」と涙ながらに語りかけ、優しく頭を撫でる太郎。そんな2人の顔は、お酒のためか、ほんのり赤く染まっていて…。

お、おぅ…、これはBLですわ…。完全に、太郎×平岡ですね…。まあそれはともかく、他にもたくさんの名場面があった中で、不思議と最も印象に残っているのがこの居酒屋のシーンなのだ。

ユリ熊嵐』、第12話、「ユリ熊嵐

脚本:幾原邦彦・伊神貴世、絵コンテ:幾原邦彦・古川知宏・菊田幸一、演出:古川知宏、作画監督:住本悦子・相澤伽月・栗田聡美・遠藤大輔

本作で描かれていたのは、個人のアイデンティティに直結する恋愛というもののあり方が、国家や社会、世間の空気によって規定され、そこに当てはまらない人が不当に差別されてしまうという怖ろしい現実だ。最終回で紅羽がクマになることでようやく銀子と結ばれるという展開も実に考えさせられる。いや、もちろん、本作のクマの社会にも様々な差別や不条理がある。それでも紅羽は結局、汚れに満ちた人間という存在であることを放棄し、クマになることではじめて救われるのだ。まるで、この人間社会ではマイノリティーは救われない、と言わんばかりに。

『四月は君の嘘』、第15話、「うそつき」

脚本:吉岡たかを、絵コンテ:神戸守、演出:矢嶋武、作画監督:北島勇樹・山下恵・シーカンパニー・ナムアニメーション

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最終回も素晴らしいんですが、椿派の私としてはやっぱり第15話を挙げたいですね。

『終わりのセラフ』、第5話、「黒鬼とのケイヤク」

脚本:瀬古浩司、絵コンテ:大原実・城紀史・吉成鋼、演出:松下周平、作画監督:磯野智

優さんの0点の答案を奪ってはしゃぐシノアさん可愛すぎんだろ。常にジト目で飄々としてるキャラクターも素晴らしいですが、やはりアニメ版は早見沙織さんの声がすごくハマってましたね。

のんのんびより りぴーと』、第3話、「連休中にやる気を出した」

脚本:志茂文彦、絵コンテ:金崎貴臣、演出:平田豊作画監督:堤谷典子

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ゴールデンウィーク中のれんちょんとかず姉との会話が面白すぎる。「ウチの心が引き算なん」で大爆笑した。あと、兄ちゃんのメガネむしりとって頭にかけてる夏海が可愛かったです。